定年退職して5年になります。耕作面積は当初2町歩ほどでしたが、現在は親戚や近所の高齢農家から請け負った田んぼを加えて、約4.5町歩に増えています。
できれば今後も稲作専業で、もう2、3町ほど増やして行きたいと思っています。
そのため、ここ3年ほどで退職金を使いこれまで使っていた小型のトラクターや田植え機、コンバインをすべて大型のものに新調しました。
また、それを運搬するための2トントラックも中古で購入しました。すべて自己資金です。
ところが、これまで農機具が倉庫に入り切らなくなり、トラクターとトラックは田んぼ脇に置きっぱなしになっています。
本当は新たに農機具用の大型倉庫を作りたいのですが、お金がなくて踏み切れずにいます。
知人に相談したところ、認定農業者になれば、機械や施設整備の補助金や無利子の融資が受けられると聞き、無事認定農業者に認定されました。
今後は認定農業者として制度を使って大型倉庫を整備し、穀物乾燥機も導入したいのですが、そのために具体的に使える補助金や融資制度を教えてください。
(長野県・丸山豊さん/仮名・60代)
高田裕司
日本プロ農業総合支援機構(J -PAO)上席コンサルタント
融資制度は「スーパーL資金」、補助金は「強い農業・担い手づくり総合支援交付金」があります
施設や機械の導入に関する認定農業者向けの主な融資制度や補助金には、以下のものがあります。
まず融資制度ですが、「農業経営基盤強化資金(スーパーL資金)」です。
これは、経営改善のための長期低利の融資で、農地や施設、機械などの取得に必要な資金や長期の運転資金を融通します。
実質化された「人・農地プラン」の中心経営体として位置付けられた認定農業者等がこの資金を借り入れる場合、貸付当初5年間の金利負担が軽減されます。
一方、補助金としては、「強い農業・担い手づくり総合支援交付金」があります。
この交付金の「地域担い手育成支援タイプ」では、認定農業者であることに加え、実質化された「人・農地プラン」の中心経営体、もしくは農地中間管理機構を通じて農地を借りた農家に対して、以下の支援があります。
融資を活用してトラクターなどの農業用機械やハウスなどの施設を導入する場合に、融資残額に対して 上限 300 万円で事業費の 3/10 以内の補助率で支援します。
あわせて融資の円滑化を図るために、金融機関への債務保証(経営体の信用保証)についても支援します。
そのほか認定農業者の場合には、麦・大豆等のコスト割れに対する補填や米・麦・大豆等の収入減少に対するセーフティーネットを目的とする「経営所得安定対策」の支援対象にもなります。
また、この対策の交付金を活用した「農業経営基盤強化準備金制度」(計画的に農業経営の基盤強化を図るために農用地や農業用の建物・機械などの取得を図る取組を税制面で支援する制度)が利用可能となります。
まずは認定農業者の申請をされた最寄りの市町村に相談されることをおすすめします。
原田清弘
一般社団法人 京都府農業会議 京都アグリ創生 現地推進役
主な支援措置としては「経営所得安定対策」と「制度資金」などがあります
認定農業者が受けられる主な支援措置としては「経営所得安定対策」と「制度資金」があります。
このうち制度資金は「スーパーL資金」と「農業近代化資金」の2つです。
ご質問にある大型倉庫や穀物乾燥機の導入に対する補助金や融資制度に関してですが、営農されている地域で「人・農地プラン」に位置づけられた経営体であれば、農林水産省の「強い農業・担い手づくり総合支援交付金」を県・市町村の支援によって受けられる可能性があります。
また、融資制度であるスーパーL資金の金利負担が貸付当初5年間無利子になる支援を受けられる可能性もあります。
手続きとしては、この質問者さんのように、まず認定農業者になるための申請を行う必要があります。ただし、申請がすぐに通るわけではないので、早め早めの対処をするのがおすすめです。
いずれにしても、まずはお住まいの市町村役場の農政担当課にお問い合わせしてみてください。
はち
初めましてこんにちは、
東京で小さなお米屋さんをしているものです。
現在は仲介業者を通してお米を販売しています。
販売実績としましては地元、小学校や中学校の給食や近隣住民へお米へお届けしています。
また新しく他学校への仕入れが決まり、お米の仕入れ値を見直してあるのが現状です。
近年お米の価格が上がっている事から仲介業者を通さず、直接お米の生産者さんと、やり取りが出来ればと思い、連絡を取らせていた抱きました。