宮崎県で、親の代から30年以上続く和牛の肥育農家を今年から手伝うことになりました。現在200頭ほどの牛を育てています。
牛舎の老朽化が進んでいるため、改装をして新しくしたいと考えているところです。
現在の牛舎は鉄骨をつなぎ合わせた作りなのですが、工事業者に問い合わせたところ、1000万円ほどの工事費がかかると言われました。
鉄骨の価格が年々値上がりしているせいで、工事費用も高くなっているとのこと。
しかし、そんな資金を用意することはかなり難しい状況です。かといって、ボロボロになった牛舎で今後も飼育を続けるのは難しいし……。
コストを抑えて牛舎の改装をする方法はないものでしょうか?良いアイディアがあれば教えていただきたいです。
(宮崎県・丸山健人さん/仮名・30代)
富永健二
山口産業株式会社西日本営業部 福岡営業所
鉄骨の軽量化ができるテント牛舎はいかがでしょうか
コストを抑えた牛舎の改装をお考えのようですが、従来の重量のある鉄骨を使うのではなく、軽量の鉄骨(丸や角のパイプ)を主に使用して骨組みをつくり、屋根や壁にテントを張る「テント牛舎」はいかがでしょうか。
この牛舎の特徴としては、屋根が膜材で軽量なため、軽量な鉄骨で大きいスパンを形成することができます。
従来の鉄骨造よりは鉄骨重量の軽量化が図れて、大幅なコスト安に繋げることができます。
屋根前面から明るい陽射しを取り込むことも可能です。
よくテントの建物は暑いとイメージされがちですが、白色のテントは太陽熱の反射率も高いため、テントだから特別暑いということはありません。
テント生地は建材としての認定も受けている強度のあるテント生地を使用しており、強い風や積雪についても問題ありません。
テント牛舎は規格品ではないため、農家さまのご要望に応じて弊社の設計士が計画地の設計条件に合わせて設計できます。
既存の牛舎を改修する場合には、テント生地を固定する下地(鉄骨や木)の状況によっては、屋根材を交換するだけではなく、テント向けに下地を追加してあげないといけない可能性もあります。
弊社では、現地の状況を確認し、それに見合った仕様を提案しておりますのでお気軽にご相談ください。
スタイロ加工株式会社
スタイロ加工株式会社
鉄骨が使える状態であれば、断熱屋根パネルを使って改修する方法もあります
当社は断熱壁パネルと断熱屋根パネルメーカーです。
今回のケースではコストを抑える方法をご希望ということですので、もし残っている鉄骨が使える状況であれば、鉄骨の上に「スタイロルーフBL」という断熱屋根パネルと、「スタイロウォール」という断熱壁パネルを使って改修されるのはいかがでしょうか。
あるいは、鉄骨に代わって木造新築も畜舎専門業者がおり、初期コストを抑えることが可能です。
当社の屋根パネルや壁パネルに用いている芯材の「スタイロフォーム」は、熱の伝導や放射、対流を抑え、高い断熱性能を発揮してくれるため、これを使った畜舎は夏場でも外より涼しく感じられ、空調費用が抑制できます。
畜舎の省エネにも貢献するほか、昨今、重要視されているアニマル・ウェルフェア(動物福祉)の観点からも、牛が過ごしやすい環境を創ることができます。
経済効果のほか、施工もしやすく、従来よりもかなり短い工期で済む点でもおすすめです。