トマトの栽培をはじめたばかりの農家です。
ミニトマトをメインに栽培していて、中でもアイコが好きなので、栽培に力を入れています。
しかし、きちんと管理しているつもりなのですが、アイコがなかなか赤くなりません。
どうしてなのか、原因と対策方法を教えていただけませんでしょうか。
トマトの栽培をはじめたばかりの農家です。
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中島洋治
とまと家
アイコが赤くならない理由は、日照不足や低温が続いていることが考えられます
トマトが色づく理由
赤や黄色、オレンジなど、トマトには様々な色がありますが、実の成り始めはいずれも緑色をしています。
これは果実に「クロロフィル」という葉と同じ葉緑素が含まれているためです。
トマトが熟するにつれクロロフィルは生成されなくなり、代わりに「リコピン」が作られるため色づくのです。
色づくまでの日数は品種や栽培状況によって前後しますが、アイコの場合は緑色の実がついてから赤くなるまでの期間は、栽培作型により変わり、およそ35〜75日と言われています。
アイコが赤くならない理由
一般的に、トマトが赤くならない原因は以下の理由が考えられます。
日照不足
トマトの収穫時期は、夏秋栽培の作型で大玉トマトの場合には開花後約50〜60日、ミニトマトや中玉トマトの場合は約40〜50日と言われています。
しかしこれはあくまで目安。気温の影響で、多少前後することは十分にあり得ます。
アイコを始めトマトの成熟には日照時間が関係します。収穫前に日照が不足していれば、果実の成熟が遅れてしまいます。
低温が続いている
トマトの色づきには積算温度が関係しており、花が咲いてから果実が赤くなるまでに必要な温度は、ミニトマトだと1,000〜1,100度(大玉トマトだと1,100〜1,200度)ほどと考えられています。
これは1日の平均気温が20度の場合で50日以上かかる計算です。赤くならないとお悩みの方は、一度気温を確認してみましょう。
もし低温が続くようなら保温すると着色は進みますが、できない場合は成熟に時間がかかります。
アイコが赤くならないときの対策と予防法
トマトの果実を赤くするためには、「赤くならない原因」を解消しましょう。
温度管理
アイコを含むトマトの生育に必要なのは温度管理です。
まずアイコを栽培するときの適温を知っておきましょう。最低気温は10度、発芽適温は25〜30度、生育適温は15〜30度です。
また、積算温度にも気をつけてください。特に低温が続くと生育不良となるため、注意が必要です。
肥料は控えめに
肥料の量が多すぎると、着色が遅れたり、着色時の赤色が濃い色となってしまう事があるため、肥料過多の管理にならないように心がけましょう。
摘果・摘芯を行う
アイコの場合、株が収穫目標の段数あるいは支柱の高さまで達したら、花房の上の葉を2〜3枚残して、摘み取ります。
トマトは放っておくといつまでも成長するので、主枝が伸びる度に摘心をし長さを調整すると良いでしょう。
摘芯の方法はこちらをご覧ください
「トマトのアイコの摘芯方法について教えてください」
このお悩みの監修者
中島洋治
とまと家
国内種苗会社に入社後、原種トマトの知識を深めるため南米にトマト留学。帰国後はビル屋上でのトマト栽培や海外のトマト栽培コンサルタントを行う。「トマトがあれば〜何でもできる!」を合い言葉に、「とまと家」としてトマトの魅力発信活動を主催。