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サツマイモ栽培における米ぬかの役割や使い方を知りたい

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サツマイモ栽培における米ぬかの役割や使い方を知りたい

新規就農をした農家ですが、新たにサツマイモを栽培したいと考えています。

サツマイモ栽培について調べていたところ、米ぬかを使って栽培している農家さんがいると知りました。

「米ぬか」は土づくりに良いイメージはあるのですが、具体的にどのような役割があるのか、またどうやって使うのかがわかりません。

もし効果があるなら使ってみたいので、サツマイモ栽培における米ぬかの役割や使い方を教えてください。

山川 理

山川アグリコンサルツ代表、農学博士

サツマイモ栽培における米ぬかの役割は土づくりと栄養の供給

サツマイモ栽培における米ぬかの役割


土づくり(有機物)


有機質肥料としての米ぬかの効果は、投入された土壌の微生物相を豊富にすること、土壌の団粒構造を増進すること、及び栄養素の補給です。

畑の微生物相が豊富になると、病原の発生が抑制されます。土壌の団粒構造が増進すると、排水が良くなり、作物が育ちやすい柔らかい土になり、サツマイモの生育に良い影響を与えます。


栄養の供給(肥料)


米ぬかはリン酸を多く含み、ミネラルも持ち合わせた栄養豊富な有機肥料の一種です。
作物のリン酸供給やミネラル不足を補うために活用するとよいでしょう。

肥料として米ぬかを使う場合には、生の米ぬかより、油抜きをし、完熟させた肥料用の米ぬか(ぼかしと呼ばれる)を使用するのがおすすめ。

発酵済みであったり、撒きやすいペレット状になっていたりと使い勝手も良く、作業の効率化にも役立ちます。生の米ぬかを使う場合には年末までに施用し、春には油分が分解しているように準備しましょう。


米ぬかの使い方と散布時期


完熟した米ぬかを使用する場合には、植え付けの1ヵ月前までには散布しましょう。

生の米ぬかは発酵して分解するまでに時間がかかるため、年末までには散布する必要があります。

米ぬかの散布後にはしっかり土と混ざるように、畑が乾いている時にロータリーで混和しておきましょう。


米ぬかの特性を知りサツマイモ栽培に活かそう


サツマイモ栽培において米ぬかは、有機物として土壌の団粒構造を増進し、土づくりや養分の補給に役立ちます。また、土壌の微生物相を豊富にして、病気の発生を抑制します。

このようにして、サツマイモが育ちやすい排水性の良い、柔らかな土になることが期待できるでしょう。

一方で、米ぬかは定植直前の散布をさけること、堆肥のように大量に使わないなどの注意点が挙げられます。

サツマイモ栽培における米ぬかの役割や使い方の知見を深め、サツマイモ栽培を検討してみてはいかがでしょうか。

このお悩みの監修者

山川 理

山川アグリコンサルツ代表、農学博士

京都大学農学部卒、農学博士。農林省九州農業試験場では、サツマイモやイチゴの新品種を多数育成。1996年日本育種学会賞。1998年農林水産大臣賞。山川アグリコンサルツ代表として、食品関連企業の顧問や地域の活性化アドバイザーとして活躍。千葉大学園芸学部非常勤講師。『サツマイモの世界 世界のサツマイモ: 新たな食文化のはじまり』など著書多数。

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