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ひらたけ(シメジ)を原木栽培する方法が知りたい

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ひらたけ(シメジ)を原木栽培する方法が知りたい

以前しいたけの原木栽培をしたことがあり、そこそこ収穫がでて、直売所でも人気でました。

そこで、圃場の空きスペースを使ってきのこの原木栽培を始めようと考えています。

しかし、最近しいたけは近所の農家さんが栽培をはじめたこともあり、作っても売れないのではないかと心配しています。

どうせ始めるなら、ほかの農家が作っていないきのこにしようと考えており、ひらたけ(シメジ)に目をつけています。

しかし、ひらたけは菌床の空調栽培が主流のようで、原木栽培をしている農家はあまり見かけません。

ひらたけは原木でも栽培できるのでしょうか?

大賀祥治

九州大学 名誉教授、中国吉林農業大学 教授

ひらたけ(シメジ)の原木栽培は可能です。販路を見つけ挑戦してみましょう

ひらたけ(シメジ)栽培の原木栽培


現在シメジの栽培において、原木栽培はほとんど行われていません。菌床の空調栽培がメインで行われています。

シメジの原木栽培で使用する原木は、クルミ、ヤナギ、ポプラ、アカシヤ、ハンノキ、クワ、リンゴなどが適していますが、一般的な広葉樹であれば、ほとんどの樹木で栽培が可能です。

原木の伐採は11~3月までに行い、枝付きのまま乾燥させて、内部の樹液を飛散させます。種菌接種の前に長さ90~100センチほどに玉切りにしましょう。

接種時期は3~4月下旬です。ドリルなどで原木に穴をあけ、1メートルにつき、切り口(木口)の倍を目安に種駒を接種します。

接種した原木は、薪積みにして一度散水し、シートなどで覆ってから菌糸の活着を促すように管理します。

乾燥気味の時は適宜散水し、本伏せを行います。

直接日光が当たらず散水可能な林などで、地面に直接並べて置く地伏せを行いましょう。

9月下旬頃から発生が始まるので、5~8センチの大きさになったら株ごと収穫します。外気温が高い時期には害虫などの被害を受けやすくなるので、早めの収穫を心がけましょう。

ひらたけの菌床栽培の方法はこちらをご覧ください
ひらたけ(シメジ)の菌床栽培の方法を教えてください



シメジの原木栽培の可能性


シメジは空調栽培が行われていますが、腐生性(他の生物の死体や排泄物などを栄養源として生活すること)のきのこのため、原木栽培が不可能なわけではありません。

原木で栽培したシメジは、食味が良く、おいしくなると言われています。また、発生年限が長く、失敗も少ない栽培方法です。

スーパーなどでは空調栽培で収穫されたシメジが販売されているため、原木栽培の場合は販路を確保しておく必要はありますが、道の駅などで販売してみるのもいいかもしれません。

空調栽培についてはこちらをご覧ください
ひらたけ(シメジ)の栽培方法を教えてください

このお悩みの監修者

大賀祥治

九州大学 名誉教授、中国吉林農業大学 教授

農学博士。専門は、きのこ学、森林資源学。とくに食用・薬用キノコの生理特性や生産技術、森林の木材腐朽菌および菌根菌を研究し、九州大学発ベンチャー企業「株式会社マッシュピア」「ヒマラヤンバイオ・ジャパン株式会社」の各々会長、代表も務めている。

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