大玉トマトの品種「桃太郎」を苗から育てる方法は？

YUIME Japan編集部 / 2024.01.15

生産方法

#野菜作 #トマト

文字サイズ

拡大標準

新規就農者ですが、小さい圃場ながら露地栽培で大型トマトの桃太郎を育てています。

これまで師匠に教わった通り、苗を購入して栽培していましたが、作付面積を広げようと考えており、そのタイミングで苗を育てるところからチャレンジしようと考えています。

育苗した経験がほとんどないので、手探り状態なのですが、できれば育苗に切り替えていきたいと思い、情報収集を続けています。

そこで、桃太郎を苗から育てる方法や、育成上の注意点がありましたら教えてほしいです。

中島洋治

とまと家

フォローする

桃太郎トマトの育苗は地域や栽培する作型によって播種時期が異なります

桃太郎トマトの栽培スケジュール

桃太郎トマトの栽培スケジュールは地域や作型により異なります。

ここでは夏秋栽培を前提に、中間地で桃太郎トマトを種から育てる場合のスケジュールを紹介します。

中間地での桃太郎トマトの定植時期は大体5月上中旬頃です。定植予定日の約2ヵ月前から種を撒くので、逆算すると種まきは3月に入ったら行います。

ただし、桃太郎トマトの発芽適温は20〜30℃。3月はまだ気温が低い時期なので、確実に発芽させるためには保温・加温機材が必要です。

ない場合は、ビニールを被せるなどして対策を行いましょう。

桃太郎トマトの植え付けの時期は地域や作型によって異なりますが、夏秋栽培の場合ですと、暖地なら4月中旬〜5月上旬、中間地は4月下旬〜5月中旬、寒冷地は5月下旬〜6月中旬が目安です。

定植後、約2ヵ月で収穫することができます。

＜気候区分＞
寒冷地・・・北海道、東北、新潟県、富山県、石川県、高冷地
中間地・・・関東甲信、東海、近畿、福井県、中国、九州北部
暖地・・・・四国、九州南部、沖縄県

桃太郎トマトの育苗方法

桃太郎トマトを種から育てる際、セルトレイと育苗ポットを準備します。

まず、セルトレイに水をしっかりと馴染ませた培土を入れ、1穴につき1粒の種を入れます。種が隠れる程度の土を被せ、再度水やりを軽く行います。

種まき後は、発芽適温であれば約3〜4日で芽が出てきます。

発芽後は日中25℃、夜間16℃で温度管理を行います。約1ヵ月後、本葉2枚が完全に展開したら、育苗用培土を入れたポットに移植し、管理を続けます。

育苗期間の水やりは1日1回を基本とし、朝入れた水が夕方には残らないようにすることがよい苗を作るポイントです。

桃太郎トマトの育苗の注意点

桃太郎トマトを種から発芽まで育苗する際の重要なポイントは、温度管理です。

発芽させるためには必ず発芽適温を維持すること、そして乾燥状態を避けることを徹底します。

セルトレイにビニールや新聞紙を被せて保温する方法もありますが、保温育苗用品を利用した方が安定した苗作りができるでしょう。

また、桃太郎トマトは若苗の状態で定植すると草勢が強くなりすぎる傾向にあるため、開花初めが定植の適期です。

2〜4番花が開花し始めた頃に行いましょう。