茨城県でお米をメインに、野菜などを年間で10種類ほど栽培しています。
残念ながら後継者がいないので、就農希望者を受け入れながら農業を続けています。つい先日には病気で妻にも先立たれてしまい、今後の生き方を考えているところです。
いままでの人生を振り返ると、仕事ばかりで旅行などもしたことがありませんでした。そこでふと思いついたのが、農業支援ボランティアです。
仲間に話すと思い切った挑戦だと笑われましたが、研修に来ている人に農地を任せて農業支援ボランティアとして海外の農業発展途上国で活動したいという気持ちが膨らんでいます。
いまはコロナの問題もありますが、落ち着いて海外に行けるような状況に備えて準備をしたいと考えています。
実際に海外で農業支援するためには、どういった機関に相談すればいいのでしょうか?
(茨城県・南野さん/仮名・60代)
独立行政法人 国際協力機構 (JICA)
独立行政法人 国際協力機構 (JICA)
JICA海外協力隊のWebサイトや相談を活用して情報収集からはじめましょう
農業関連の仕事に従事されていた方で、JICA海外協力隊として農業・農村開発に関する活動をされた方はたくさんいらっしゃいます。
一例として定年退職時にネパールの農業共同組合に関わる募集に合格された方の紹介記事が参考になると思います。
JICA海外協力隊については、応募時点で69歳までの方を対象としております。
2015年度~2019年度の5年間で野菜・稲作栽培関連のシニア隊員の派遣者数は合計8名でした。(2015年度5名、2016年度1名、2017年度2名、2018年度と2019年度はなし)
派遣された国は、ウルグアイ、サモア、トルコ、パラグアイ、ニカラグア、ソロモン、ネパールとなります。
また、農業関連の職種として、果樹栽培、きのこ栽培、病害虫対策、土壌肥料、農業協同組合などもあります。
応募から派遣されて帰国するまでの流れ、さらに派遣中の待遇や帰国後の進路などについてはJICA海外協力隊のサイトをご確認ください。
派遣中の待遇や、帰国後の進路などについては、こちらを確認してください。
また、茨城県つくば市にあるJICA筑波では、個別相談の対応、説明会や関連イベントなども不定期開催しています。
さらに国際協力総合情報サイト「PARTNER」では、国際協力の仕事や関わり方についてもご紹介しています。無料相談窓口も設けていますので、ご確認ください。
弊機構以外のボランティアについては、「国際協力キャリアガイド」をご覧になってもらうのがいいでしょう。
国際協力に携わる方法に関して網羅的に取り上げられています。
A.B.先生
農業経済学が専門の大学の名誉教授
事前の検討・準備が重要です。まわりとしっかりと相談しながら進めてください
とても大事な考え方ですね。しかし、海外にいかれるとなると、いろいろと事前に検討・準備が必要となってきます。
まずは現状の問題をクリアにすることが大切です。
ご自身の経営が他の方にうまく継承できるように、よく相談しながら進めてください。
伴走期間も必要でしょうし、譲渡の条件等もよく詰めておく必要があります。
つぎの担い手がしっかり育つように応援してあげてください。
同時に今後のご自身の生活設計もしっかり考えてください。
とくに収入については慎重に考えないと大変なことになってしまいます。
年金だけで生活することは無理だと考えた方がいいでしょう。
海外にボランティアで行くとすれば、基本は無収入になると覚悟しておいてください。
また、言葉の問題もあります。想像力を働かせて、将来的に起きる可能性がある課題と対策を常に考えるようにしてください。
ご相談者様がおっしゃるようにコロナのこともあります。
できるだけ慎重に物事を進めるようにしてください。
すでにお調べになっているでしょうが、海外での農業ボランテイアに関する問題点はJICAに相談されるのが一番です。
リアルな情報をできるだけ多く入手していってください。