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農業法人を設立する方法とメリット、注意点、費用が知りたい

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農業法人を設立する方法とメリット、注意点、費用が知りたい

千葉県で野菜や果物を育ててますが、同年代で気の合う農業仲間が何人かいて、せっかくなんでいろんなことを一緒にやろうかと話しています。また、うちの周りでは世代交代も起きていて、跡継ぎがいないため農地を活用してくれる人を探している年配の方もいます。

仲間たちと話しているうちに「こういうところの受け皿になれないかな」という意見が出てきました。そして、農業法人というものをつくると、個人が集まってやるよりも、効率的にできるらしいということがなんとなくわかりました。でも、難しい言葉が多く、わかったような、わからんような……という状況です。

経営に関しては、JAの営農指導員さんのアドバイスを受けたり、JAの農業青色申告会に参加するなど、最低限のことは理解しています。

農業法人の立ち上げ方と、メリットや注意点、費用をわかりやすく教えてもらえるとうれしいです。
(千葉県・茂庭さん/仮名・30代)

藤野直人

株式会社クロスエイジ 代表取締役

農業法人を立ち上げるのは覚悟が必要。メリットだけで考えないで

まず「農業法人を設立する」には、どのような手続きが必要かをお伝えします。

1、株式会社などの法人を設立する手続をする
2、農地を借りたり、所有したりする場合は、株主構成や役員構成の制約がある。構成員の要件については、非常に複雑なので、行政(都道府県・市区町村の農業関係窓口や、都道府県の農業会議)や専門家に確認する
3、費用が20万円〜40万円程度かかるため、司法書士に依頼するのが一般的。印鑑を作成する必要もある(その後も税務の税理士への依頼、各種手続きや、人を雇う場合は社会保険労務士への依頼、各種手続きも必要)

農業法人というのは、通常の会社(法人)に比べ、お金を出してくれた出資者に、農業への関与などを求める条件があるため、専門家や行政と相談しながら手続を行っていくことが確実です。

あとは、経営理念(存在意義)やビジョン(目標やありたい姿)次第で、何をやるのかが決まってきます。経営理念、ビジョンを踏まえて、具体的な事業計画を作成していきましょう。

しかしながら3点、考えてもらいたいことがあります。

1つ目は、厳しいようですが、上記のような事業計画などを、自分たちで決められないのであれば、農業法人化はやめるべきです。勉強不足、力不足の状態では、良い結果にならないでしょう。

2つ目は「みんなでやる」というのは、組織によくありません。ある程度の規模、形にするためには、主導するリーダーがいて、その下に役割を持った人がいて、というピラミッド型にしないとうまくいきません。

役割や責任の所在が曖昧であれば、成果や結果が出ません。ボランティアや地域貢献の要素が強いなら、あえて法人化する必要はないでしょう。

3つ目は、「法人化する」かどうかは、メリット・デメリットというよりも、覚悟の問題です。農業法人として個人と法人の所得も切り分けて、働く人にとっても良い環境を準備し、成長していくんだという決意です。

メリットがあるから法人化、ないから任意グループで、という考え方ではなく、どんな活動をどのくらいの規模でやるのか、その覚悟を持てるのかを考えてみてください。

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