40代で会社員のかたわら、米や野菜などを作っている兼業農家です。
圃場があるのは山形県鶴岡市という田園地帯で、夏の間だけ枝豆を栽培してしますが、収穫期の1カ月間だけ多くの人手が必要になります。
収穫期には8人から10人ほど臨時で採用していますが、「作業の質」は農業経験者と未経験者でやはり差がでてきます。
単純な作業なので、飽きっぽい未経験者はやる気を無くしてしまい、とくに年配の方は作業のスピードも遅れがちです。
お盆の時は学生さんもいなくなってしまうので、さらに効率が悪くなってしまいます。経験者と未経験者の作業の質をなるべく均一にさせたいのですが、どうすればいいでしょうか?
(山形県・岡田さん/仮名・40代)
藤野直人
株式会社クロスエイジ 代表取締役
出来高制にしてマイペースに仕事ができる環境を整えてあげるのがおすすめです
出来高制に切り替えて、場所だけ提供してあげる形態にしてあげると良いでしょう。
仕事場に関しても、農園や農村ではなく少し街中の飲食店空きテナントや倉庫跡地であれば、働く側にとっても移動負担が少なく、徒歩圏内の主婦や年配者が増える期待も持てます。
そして、作業が遅くとも出来高制(1箱いくら)なので、好きな時間、自由なペースでやってもらえますが、内職扱いになるため、作業指示や管理監督はできない点には注意してください。
また、上記のやり方では出荷計画が立たない場合は、ご自身や社員、あるいは安定して作業してくれる人を従来通り場所を分けて、パート雇用するのがおすすめです。
山下弘幸
株式会社農テラス代表取締役、農業経営戦略家
作業内容をマニュアル化してみてください
作業手順、内容のマニュアル化は、パート作業員の質を均一にする最も効果的な方法といえるでしょう。
私もこれまで多くのマニュアルを作成してきており、企業(製造業)のパターン化、あるいはルーティン化こそが成長の鍵と思っております。
また、規定通りに作業ができるかどうかを基準にすれば、パートの昇格審査なども効率化が可能です。
ただし、マニュアルを策定した後は、強いリーダーシップを持って規則を徹底させなければなりません。