いま、東京都の郊外にある農業法人で働いています。長年、一般企業の営業職として働いてきましたが、体調を崩して会社を辞め、いまの仕事に就きました。
まだ右も左もわからない状況ですが、いまの仕事をしてからは、食や健康の大事さを見直し、価値観もだいぶ変わりました。
有機農業にも興味を持つようになり、東京にも有機農家さんがたくさんいることを知りました。
そんな中、最近新たな目標が見つかりました。いずれは独立し、直売所で販売する生産農家になることです。
とはいえ、知識も経験も全然足りません。いろいろ調べた結果「東京農業アカデミー」という研修機関があることを知りました。
新規就農者のための研修を行っているらしく、とても興味があります。
勉強や実習が大変そうなら、一旦いまの仕事を休業して、研修で農業を学んでから独立するのもいいかなと思っています。
今の職場をしながらでも学べるのか、それとも休業してアカデミーを卒業してから農業に戻るべきなのか、どちらがいいのでしょうか?
(東京都・浜田さん/仮名・40代)
小寺孝治
東京農業アカデミー 八王子農場長
仕事を続けながらの受講は難しいです。しかし東京で就農を目指すのには利点があります
「東京農業アカデミー」へ関心をお寄せいただき幸いです。当農場では、東京都での新規就農を目指す方を対象に就農支援を行っています。
まず、「農業法人に勤務しながら兼業で学べるか」という質問にお答えします。
質問者さまの現状やスキルなどがわかりませんので、一般的に想定される状況からお答えすると「兼業しながら通うというのは現実的ではない」といえます。
その理由は、当農場では年間を通じて技術と経営の両方を実践的に学ぶカリキュラムを組んでいるからです。
卒業後の就農を目指し、1年目は基礎技術、2年目は就農準備を中心に構成し、さらに多様な研修を行っています。
質問者さまは現在農業法人にお勤めということですね。
当農場にも、農業法人に勤務した経験のある方はもちろん、多様な経歴をもつ受講者がいます。
一般の学校卒業後に通っている方、社会人で他業種から改めて農業にチャレンジした方などさまざまです。
2021年度は、取り組み2年目ということで卒業生はまだいません。
しかしながら、受講生にとっては東京都内から通えること、東京農業を専門にする指導員・講師陣による実践的な研修を受けられることなどは、ほかでは得られないメリットといえるでしょう。
カリキュラムの詳細や研修の内容、先輩がどのようなきっかけで受講して、今後どのような就農を目指しているのかは、東京農業アカデミーのWebサイトをご覧ください。