漁師を目指して現在研修を受けており、もうすぐ1年になります。
もともと釣りが好きで小型ボート用の「二級小型船舶操縦士」は持っていましたが、これでは近場でしか漁ができないため、沖に出て漁ができるように「一級小型船舶操縦士」を取る予定です。
それ以外にも、沖で無線の交信を行う必要があるので「海上特殊無線技士」の資格と、漁船に自分で燃料を補給することができるように「危険物取扱免状」も取ろうかと考えています。
今後、一本釣り漁で独立しようと考えているのですが、漁業をやっていくにあたり、ほかに資格として取っておいたほうが良い資格はありますか?
(神奈川県・小島敏樹さん/仮名・40代)
詫間漁業協同組合
詫間漁業協同組合
副収入につながり、取得した技術を仕事に活かせるような免許や資格を!
コロナや温暖化の影響もあり、漁獲量が安定しない昨今では、海で魚をつかまえる漁師の仕事だけでは収入が不安定になりかねません。
特に、新規に漁業に就業するとなると、漁だけで食べていくのには相当不安があるだろうと察します。
そのため、漁業に関連する免許や資格などを取得して、少しでも副収入につながるような仕事(遊漁船、飲食店など)を行なったり、身につけた技術を活かして作業を効率化したり、船の修繕・整備を自ら行なって経費を減らしたりすることは、経営の安定化にとってとてもよいことだと思います。
私たちの組合でも、「特定操縦免許」を取って所有する船を活用して遊漁船などの営業を行ったり、自ら獲った魚を食べてもらう飲食店を開くことのできる営業許可証を取ったりしている漁師がいます。
海上で釣りを行う釣り船や釣り場までお客を運ぶ瀬渡しなど、遊漁船を営業できる「特定操縦免許」を取得するためには、「小型旅客安全講習」を受ける必要があります。
飲食店を開業する場合には保健所の営業許可が必要です。保健所窓口に行けば無料で相談に乗ってもらえます。
「食品衛生責任者」は、各都道府県の食品衛生協会が主催する「食品衛生責任者要請講習会を」受講することで、資格を取得することができます。
そのほか、フォークリフトなどの免許や溶接技師の資格を持っている漁師もいますよ。