親子2代でキャベツや白菜などの葉物をメインに、一般野菜作りをしています。
主に直売所へ出荷しているため、消費者の声をダイレクトに受け取れるのがやりがいにつながっています。そんなお客さんの声で最近よく聞くのが、自然派志向の野菜の人気ぶり。
うちではできるだけ無農薬、使っても減農薬を心がけています。おかげさまで、新鮮で味がよいということで購入される方も多く、売れ行きは良好です。
でも困ったことに、自然派志向の方でも虫は嫌いなようですね。確かに、昔と比べると一般の人が土と触れ合ったり、虫を取ったりするような自然体験の機会は減っていると思います。
しかし、キャベツや白菜などの葉物野菜は、どんなに対策しても虫がつきやすいもの。農薬を使わない、あるいは使っても少量でできる害虫対策はないのでしょうか?
(埼玉県・高崎潤/仮名・36歳)
村山邦彦
伊賀ベジタブルファーム株式会社
周囲の除草、適正量の肥料を徹底!農薬不使用ならコンパニオンプランツも有効です
キャベツや白菜などの葉物野菜は虫の被害が出やすいものです。物理的な対策としては、防虫ネットやフェロモントラップといった対策が基本になりますが、害虫の住処となる周辺の雑草を取り除いておくことの効果も無視できません。
堆肥の際に適正な量を心がけることは、想像以上に大きい効果が得られます。過剰施肥になると、虫を呼び込みやすくなるため、できるだけ施肥は少なくします。植え付け前の元肥(もとひ)を控えめにして、作物の様子を見ながら必要最小限の追肥を心がけると良いでしょう。
「コンパニオンプランツ」はご存じでしょうか?作物と一緒に植えると、相互に良い影響を与えるとされる植物のことです。例えば、マリーゴールドやセロリなどで、香り成分により虫を遠ざけ、根の菌が作物の病気を抑えるなどといわれています。農薬を使わない方法として人気がありますよ。