北海道でとうきび(とうもろこし)を栽培してます。
とうきび農場は一般的に広い土地が必要ですが、ウチも約10万平米メートルを超えます。東京ドームにして約2個分の面積は、端から端まで歩くだけでも大変。
そのため、作業時はトラクターや草刈機、運搬車などの農機具が欠かせませんが、毎日の作業のため消耗速度が早く、しょっちゅう調子が悪くなってしまいます。
先日もトラクターが急に動かなくなったので、修理業者を呼んだのですが、戻ってくるまで1週間以上かかると言われてしまいました。
トラクターがなければ、出荷スケジュールもずらさなければなりません。急ぐときには近所の農家さんにお願いして借りることもありますが、壊れる頻度があまりにも多くなり、隣近所との関係も悪くなって頼みづらくなってきました。
「機械だから壊れるのは仕方ない。機械の貸し借りもお互いさまだから」と諦めていましたが、さすがにどうにかならんものかと、考えるようになりました。
車検のように農機具も定期的にメンテナンスを受けていれば、問題が起こりにくくなるとも聞きました。
農機具を専門にしておりアフターサービスに強く、北海道の遠隔地でも対応してくれるメーカーがあれば紹介してほしいです!
(北海道・木村さん/仮名・30代)
東 直斗
株式会社クリアー
レンタルも視野に!農機の共同利用でコストダウン
10万平米の農地ということで、かなり大型のトラクターを使用されているかと思います。さらに北海道の遠隔地となると、柔軟に対応できる業者は多くないのが現状です。その中からサービスの良い業者を探して付き合いを深めていくというのも一つの手段ですが、いま注目の農機シェアリングサービスをおすすめします。
複数人で一つの農機を共同利用するサービスで、農家さんのあらゆる負担を軽減することができます。
メリットとしては、
・農機の初期費用がかからない
・農機のメンテナンスが必要ない
・必要な期間のみ使用できる
といった点が挙げられます。ご近所に農場が複数ある地域でしたら始めやすいのではないでしょうか。
「JA三井リース株式会社 農機シェアリース®」や「株式会社クボタ 農機シェアリングサービス(試験運用)」などがサービスを提供しています。実際に利用した人からは「最新式の農機を使用できて作業が効率良く進んだ」「農機を新規購入するより安く済んだ」といった声も聞きました。
農機を購入することは農家さんにとっても負担が大きいと思いますので、こうした新しいサービスを検討してみてはいかがでしょうか。
水崎伸彦
JA三井リース農林水産本部 食農ビジネス推進部 担当部長
オーダーメイドのサービスが可能です
JA三井リースでは、地域や個々の農家さんに合わせたサービスを提供しています。質問者さんのように、遠隔地でお困りの農家さんのご要望にも様々な解決策をご提案できると思います。
例えば「大型コンバインのシェアリース」は、作業時期が異なる農家同士を、リレーのようにバトンタッチする方式で農機具を共有する仕組みのサービスです。
保守・メンテナンス料は、利用料に含まれていますから、最新のコンバインを必要な時期にだけ使用できるので、費用面で負担を軽減できると思います。
農閑期にコンバインを格納するスペースがいらないなどといったメリットもあり、質問者さんのお悩みを解決できるかと思います。