先日、漁協の川役で川の清掃を行いました。
胴長を履いてゴミを拾う作業は重労働です。川岸に漂着したり、たまっているゴミや草木を集めましたが、ゴミの内容や量に驚きました。
上流では河川管理者が業者に委託して河川敷の草刈りをやっていると思うのですが、刈り取った草木ををそのまま川に落としていると思われるようなゴミがたくさんありました。
下流域でこれだけ回収に苦労していることをわかっているのでしょうか。
漁の仕掛けにも影響するので、どうにかならないものでしょうか。上流側から協力金や河川掃除へ協力してもらいたいです。
こうした要望は河川管理者に訴えればよいのか、あるいは流域の自治体に相談すればよいのか、アドバイスをお願いします。
(熊本県・緒方直也さん/仮名・40代)
NPO法人イドバタ
NPO法人イドバタ
まずは河川管理者と問題を共有して対処し、協力金などは地元の役所に相談を!
河川内に繁茂する樹木は、洪水の流れを阻害したり、倒木によって橋梁などに影響したり、ゴミの不法投棄を呼び込む温床になったりする原因となるため、早期の伐採が必要となります。
多くの河川管理者がその処分に悩んでおり、地域によっては伐採した木を無償で引き取ってくれるように呼びかけているところもあるようです。
ご指摘にあるような河川内にある木や草を伐採・刈り取りしたものを川に投棄する行為は、「不法投棄」に当たる犯罪です。
まずは河川管理者と不法投棄に関する問題を共有して、対象となる業者さんを特定して厳しく警告してもらうなど、今後同じことが起こらないように対処してもらいましょう。
それでも問題の解決につながらないような場合には、最終的に警察に通報することになるかと思います。
なお、協力金などの措置については地元の役所の河川担当課にご相談されるのがよいでしょう。
多くの地方自治体では、河川の清掃も含めて環境保全活動を支援する助成金や報奨金制度を作っていますので、こうした制度を活用するのも手です。
たとえば、熊本県では「くまもと マイ・リバー・サポート事業」という制度があり、県が管理する河川で除草や清掃、花の植栽といった美化活動を行う個人や団体に対して、助成金を支給しているようです。
こうした財政的な支援以外にも、清掃用具等の支給やごみの回収・処理をしてくれる自治体はたくさんあります。