遠洋漁業を行う漁船の船長をしています。
乗組員は私含め22名で、年上も年下もいます。
海の上では命を守るため、そして命令系統をはっきりするために怒鳴ることもしばしばですが、船を降りたら年齢関係なく海の仲間として付き合っています。
私は元々体育会系なので、ユニフォームのように船員が着用する合羽の色を統一して、船名を入れたものを支給したいと考えています。
しかし、若手の船員に飲み会でそのことを話したら「船長、制服みたいに同じもの選ぶより、自分で選びたいですよ」と言われました。
ですが、同年代の船員と話したら「わざわざ自分で買いに行って選ぶのもだるいし、しっかりした合羽を制服代わりにしてくれるんだったら大歓迎だわ」と、若手と中堅で意見が別れています。
仲間意識をつくるために「費用は全部負担するから、同じものを着てくれ」というのと、自由を尊重して「手当をいくらから出すから、その中で自由に買ってきてくれ」というのでは、どちらがいいのでしょうか?
できるだけ、乗組員たちが喜んでくれる方にはしたいと考えています。
(佐賀県・巻さん/仮名・50代)
詫間漁業協同組合
詫間漁業協同組合
特に水産合羽は用意していませんが、漁師たちの意見を聞いて支給すれば喜ばれると思います
私たちの組合では、着慣れた服で作業してもらった方が良いと思い、予算に関しても特別に確保していないことから、同じ水産合羽は用意していません。
ただ、仕事着は消耗品でもあり、利用する機会は頻繁にあります。もし、福利厚生の一環として無償で支給されるのであれば、乗組員の方も喜ぶと思います。
また、手当をもらって用意する場合、ベテランの方ならどこで何を買えばいいか分かりますが、新しく入ってきた方は「この製品で大丈夫だろうか」など、不安を抱えながら買うことになります。
その点に配慮して、「これが漁業に向いている合羽です」と支給してあげれば喜ばれると思います。
一体感を出されることがゴールのはずなので、もしも実施される場合には、導入方法について、実際の組合員、特に中堅の漁師など作業に当たる方の意見を取り入れられると良いかと思います。
合羽の機能やデザインについてはトップダウンではなく、中堅の漁師を巻き込んで決められると良いですね。