北海道の実家で農業を行っています。今はまだいろいろと父親に教わりながらですが、ゆくゆくは私が跡取りとしてやっていくつもりです。
メインで栽培している野菜は玉ねぎ。12ヘクタールほどの広さで作っており、そのほとんどは地元のJAに卸しています。
これまで順調に生計を立ててきた父親にとっては「昔から変わらないやり方で」という方針は分かるのですが、わたしとしては今後のことを考えてもう少し販路を広げたり単価を上げたりすることを検討すべきではないかと思っています。
そこで今考えているのがペコロス栽培です。
最近は北海道の各所におしゃれなホテルやレストランが増え、また全国へ出荷することも簡単になりました。
ペコロスは昔と比べて流通量も増えましたし、普通の玉ねぎと比べて単価も高く、需要もあると考えています。
しかし先日、試しに小さな畑で作ってみると大きさがバラバラになってしまいました。
品質を向上させるために時間がかかることは当然のこと。しばらく挑戦してみるつもりですが、なにか球の大きさを揃えるコツがあったら教えていただきたいです。
(北海道・桧山雄大/仮名・30代)
永井静雄
ペコロスの大きさを揃えるポイントは「手作業」。規格サイズ別に分けた出荷方法もあり
私の農場ではペコロスは4月上旬に収穫しますが、成長が早いものから手で引き抜くようにしています。
自分の目で大きさを確認してから収穫するので、球の大きさにばらつきはありません。
北海道の場合、大規模なので機械でやっている方が多いのかもしれませんね。
もちろん慣れもあると思いますが、機械であれば収穫時のサイズが合わないのは当然です。
また、出荷用にペコロスの球のサイズを合わせたいということであれば、規格サイズごとに分けて出荷することも検討してみてはいかがでしょうか。
規格サイズの大きさに穴をあけた選別機にペコロス本体を通せば、規格通りのサイズで出荷できます。
この方法であれば、ロスも減らせるでしょう。ちなみにペコロスの規格は「S:3.1~3.4」「M:3.4~4.1」「L:4.1~4.7」と3種類あります。
もうひとつ重要なことは、種選びです。
私の農場では、丸くなる種を自家採取しています。北海道はJAなどから市販の種を購入しているのではないでしょうか。
アメリカやイタリアの種も購入したことがありますが、味は少し落ちるようです。知り合いの農家さんから良い種を分けてもらったり、品種改良してみるのも楽しいですよ。
とは言えペコロスはとにかく手間がかかる野菜です。ペコロスは付加価値が高く需要と利益はある野菜なので、いろいろと手を加えてぜひ頑張ってくださいね!