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玉ねぎ栽培で定植後の苗が溶けるようにダメになってしまう

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玉ねぎ栽培で定植後の苗が溶けるようにダメになってしまう

父とともに、兼業で野菜作りを行っています。年間で30種ほどの作物を育て、直売所への出荷と自宅の無人販売を行っています。

露地栽培がメインですが、一部は施設栽培もしていて、栽培期間中は、農薬や化学肥料を使っていません。可能な限り有機質肥料も減らしていくことを心掛けています。

夏の盛りが過ぎたら、玉ねぎを播種する時期なのですが、これまでは露地の秋まき栽培で、品種は七宝早生、ネオアース、ターボなどを作ってきました。

しかし最近では、定植後の苗の一部が溶けるようにダメになってしまうことがあります。高温のせいでしょうか?

夏場の日中の気温は30度以上、35度を超える日もあります。なぜダメになってしまうのか、原因と対策方法を教えてください。
(埼玉県・大久保さん/仮名・40代)

五十嵐大造

東京農業大学国際食料情報学部 国際食料情報学部(前教授)

玉ねぎの苗が溶けるのは、霜や虫、細菌が原因です。土壌の水分と軟弱化に注意しましょう

玉ねぎの秋まき栽培と一口に言っても、環境や時期によっても差があります。暖地の露地栽培での、秋から冬にかけての腐敗したような症状、という前提でお話しします。

あくまでも推測の域を出ませんが、低温を第一の原因として考えます。玉ねぎ以外の野菜でも、晩秋から冬期にかけて苗が溶け、腐敗する症状が見られます。

その原因の多くはバクテリア(細菌)によるものです。

細菌が原因である場合は、細菌が細胞を侵食する前に、表面の組織が傷ついたり、凍霜害(とうそうがい、凍結・霜による障害)によって細胞が壊死したりといった影響が出ます。

その後、続いて細菌が繁殖することが多いです。

また、畑土の水分含有量が高いと、このような症状が発生しやすくなります。そうならないためには、畑が排水不良になっていないか、窒素肥料が多すぎて軟弱になっていないかなどに注意するとよいでしょう。

それから、玉ねぎを定植する時には、根をしっかりと活着させることが重要です。

寒さが厳しいようであれば、植え付け時期を見直すことも考えましょう。

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