木によってオリーブの収穫のタイミングが異なってしまう。収穫時期を揃えるには？

YUIME Japan編集部 / 2022.07.05

生産方法

#畑作 #オリーブ #果樹、果実的野菜 #出荷 #香川県 #収穫

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果樹農家を始めて数年の新米農家です。現在、小豆島で20アールほどの果樹園を営んでいます。

特に力を入れているのがオリーブです。しかし、収穫時期の9月下旬になると、果実がたくさん実る木がある一方で、全然実らない木もあります。

同じように育てているのに、着果する木としない木があるのは、何が原因なのでしょうか？

農園では普通栽培を行っており、瀬戸内で育てられているほかのオリーブと作付も変わりません。

同じタイミングで収穫するには、どうすればいいのでしょうか？
（香川県・大西さん/仮名・30代）

八木宏和

八木農園

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オリーブは異品種交配を必要とするため、畑の四隅に異なる品種を植えてみましょう

実のなり具合はもちろん若木か成木によっても違うんですけど、オリーブは成木になると、みかんと同じように2年に一度実がたくさんつく隔年結果になる傾向があります。そのため剪定作業（技術）が必要になります。

まったく実がつかない木というのは、前の年に大きく実をつけた木だったりしないでしょうか。

そうした木は今年度、芽が伸びないので、必然的に実が少なくなります。逆に今年たくさん実をつけた木は来年実が少なくなるはずです。

また、その年にどの木からどのくらい実がとれるかというのは、花の数でも推測できます。

そもそも花が咲かないと実にならないため、もしも花の数は多いのに実がつかないということなら、異品種を植えていないことも考えられます。

通常、オリーブは結実するために異品種交配を必要としますが、小豆島では多品種への受粉木として「ネバディロブランコ」が多く使用されています。

もし植えていないようなら、畑の四隅に何本か植えてみてください。

また、つぼみ～開花の時期に水が足りないことも考えられます。

その場合、花が不完全花になることもありますので結実しないことも考えられます。水が乾きやすい位置に、実がつかない木が位置しているのなら、水切れしないように注意してください。

逆に水がたまりすぎる位置で、根腐れを起こし、木が傷んでいる可能性もあります。

それと、純粋に収穫時期が早いということではないでしょうか。

私の農園では、いちばん早い品種（塩漬け用のオリーブ）でも9月末からを始めますが、1日で1本あたり5％ほどしか収穫できません。

実のなりは何日かおきで変わってくるので、毎日畑を観察して予測を立てることも重要です。

相談者さんが専門家から話を聞きたいというのであれば、やはりプロに相談するのがもっとも手っ取り早いと思います。

小豆島には技術指導を行う小豆農業改良普及センターもありますし、日本唯一のオリーブの試験場、農業試験場小豆オリーブ研究所に相談したらよいと思います。

写真を撮影して相談に行っても良いし、まずはそこからスタートしてみてはいかがでしょうか。

ベテラン農家に突撃する方法もありますが、それはハードルが高いですよね。
それなら、オリーブ農家の収穫時にアルバイトに出かけて横のつながりをつくり、相談するという手もあります。