長崎県のまき網漁師です。カンパチやヒラス(ヒラマサ)など大きな魚を出荷する際、自動活け締め装置で即殺して、締めています。
滑り台になっている締め機の入り口に魚を入れ、魚が動かないように押さえ込みます。すると、刃物が上から降りてきて即殺し、脱血するという流れです。
この作業の際に、魚がものすごく暴れるのです。元気のいい魚は暴れてなかなか機械に入らず、手間取ったり、顔や腕などを尻尾で叩かれることもあります。
魚が大きいので叩かれると、けっこう痛いんです……。暴れている魚をうまく機械に入れる方法はないでしょうか?
(長崎県・上村さん/仮名・30代)
田中憲壮
ケンソウ・ネットワーク・オフィス代表
電気刺激による鎮静化装置「Freeze Fish」を試してみては
活魚の水揚げ時に魚が暴れるのを抑える装置「Freeze Fish(フリーズ フィッシュ)」を試してみてはどうでしょうか。
これは、山口県下関市にある西日本ニチモウ株式会社が開発した電気刺激による鎮静化装置です。
使用しているタモ網に電極を取り付けて使用する「タモ式」とスポンジマットの下に電極を取り付けて使用する「マット式」の2種類が用意されています。
この装置では、主に「魚の鎮静化」「魚の温度上昇の抑制」「品質の安定化」「作業者の負担軽減」「作業時間の短縮」といった5つの効果が期待できます。
魚の鎮静化によってカンパチが片手で持てたり、秋サケを一人で活締めできるようになったりします。
本来は、電気刺激で魚体の骨および身が崩れることをしないことが基本です。そこで、骨や身が崩れないように、出力が調整できるようになっています。
45種類の出力があるため、多くの魚種に対応できるでしょう。商品販売を推進する目的ではありませんが、ご一考願えればと思います。