我が家は家族で、土耕ではネギ、ほうれん草、ニラ、水耕ではサニーレタスを年間を通してハウス栽培しています。
どこのハウス農家さんも同じだと思うのですが、ちょっと買い物に出たときでも、天気の急変があると、ハウスが気になり慌てて帰ることがあると思います。
とくに葉物野菜はハウス内の温度、湿度に左右されるため、気が気ではありません…。
おかげで旅行には行けないし、連休はおろか一日休みにするのも落ち着きません。
そんな状況を打破するためにも、外出先からハウス内の様子がスマホで確認できるようなシステムがあれば導入を検討したいのですが、そのようなシステムはないのでしょうか?
(埼玉県・河合さん/仮名・40代)
有賀聡
株式会社ニッポー 本社営業部主任
スマホによる遠隔操作で、ハウス内の環境をモニタリングできるシステムがおすすめです
私たちは、農家さんの要望を受けて、設計者が現場に足を運んで現場目線で商品開発を行なってきました。
例えば、ビニールハウス内の水蒸気の蒸発量を測定して光合成を促進するシステムや、過不足のない適切な潅水制御を行うシステムなど、さまざまなものを開発してきました。
質問内容にあるように、「外出しているときにハウスがある地域の天気が急変すると、ハウス内の温度・湿度が気になって帰宅せざるを得ない」という状況を解消したいのであれば、統合環境制御盤「ハウスナビ」と、スマートフォンやタブレットでデータを遠隔でチェックできる「EyeFarm Cloud(アイファームクラウド)」を連携させることでハウス内の環境を遠隔コントロールしつつ、いつでもモニタリングできるようにするのがおすすめです。
「ハウスナビ」にはハウス内の環境に異変が起こったらプッシュ通知で知らせてくれる機能も備わっています。
遠隔操作もモニタリングもスマートフォンで行うことができますので、専用の端末を購入する必要はありません。
クラウド操作は応答性も非常に早く、データ更新は30秒に1回と頻繁なので、ハウス内の環境をほぼリアルタイムで閲覧できます。
さらに、必要なタイミングでの遠隔制御も可能です。アカウントを共有すれば、複数のスタッフで管理することも可能です。
また環境制御を行う上で一番重要とされている、センサの精度にもこだわっております。
温度・湿度センサを覆う木製ボックス内の空気をファンで常に循環させることで、安定した精度の高い数値を出すことができます。
CO2センサーも自動校正付きですので、数値がずれる心配はございません。
小平真李
株式会社farmo
電源不要で、スマホを使って5分間隔でハウス内の詳細なデータを確認できるサービスがあります
私たちは、栃木県の農村部から全国へ製品やサービスを提供している、農業や地域の防災に取り組むITベンチャー企業です。
地元のイチゴ農家さんのためにスマートフォンで見られる温度計を開発したのがきっかけとなり、ハウス内のモニタリングシステムや、水田の水位管理などといったシステムを展開するようになりました。
相談者が抱えるお悩みは、弊社が提供する「ハウスファーモ」で解決できます。
「ハウスファーモ」は、自宅でも外出先でも、また昼夜を問わず、スマートフォン上でハウス内の気温・湿度・照度・地中温度・土壌湿度・成長点温度・CO2・飽差を5分間隔で確認できるサービスです。
またスマートフォンのアプリから通知の設定をしておくことで、万が一、ハウスの状態確認を忘れてしまった時にもお知らせしてくれるので安心です。
「ハウスファーモ」の最大の魅力は何といっても、システムの構築が簡単なこと。
まず自宅のコンセントに通信機のプラグを差し込み、付属のLANケーブルで、ご自宅のインターネット環境と接続します。
そしてハウス内の好きなところに「ファーモ」本体を設置して起動スイッチを入れたら、スマートフォンにアプリをダウンロードして製品IDを登録するだけです。
「ファーモ」本体はソーラー発電で動きますので、ハウス内にコンセントは不要です。
さらにリチウムイオン電池を採用することで無駄な電力の消費を抑えているので、例えば雨が2週間以上続いても電源が切れる心配はありません。
また「ファーモ」本体を複数のハウスに設置してひとつのアプリでまとめて管理したり、製品IDを家族や生産部会の仲間と共有してデータを共有したりすることもできます。
本体価格は、付いているセンサーの種類によって異なりますが、製品代と通信機代のみでランニングコストはかかりません。
例えば育苗用のハウスで使うものは3万9600円、トマトやキュウリ、イチゴなどで使うものは10万7800円です。
ご自宅にインターネット回線がない場合は、オプションで通信モジュールをご利用いただけます。