都内で代々続く農家の40代です。作物は葉物野菜中心で、そのほとんどを直売所に出荷しています。
最近、よく「子ども食堂」の話題に接する機会が増えたと思います。育ち盛りの子を持つ身としては、満足な食事をとることが難しい子どもがいることに心が痛みます。
コロナの影響で子ども食堂を開くことも難しくなっているそうで、子どもたちが心配です。
そんな時、友人から「フードバンク」の話を聞きました。食材を必要としている人へ寄付するために、規格外や豊作によって廃棄してしまう農作物を募っているとのことでした。
お役に立てるならば協力したいと思っていますが、そうした取り組み自体にも興味があるので、自分にできるならプロジェクトを立ち上げてみたいです。
(東京都・佐高さん/仮名・42歳)
セカンドハーベスト・ジャパン
セカンドハーベスト・ジャパン
根菜類や缶詰などの保存食品が寄付向き。傷みやすい葉物野菜は団体次第
フードバンクとは、安全に消費できるにも関わらず、さまざまな理由で流通できない食品を無償で引き取り、生活困窮者や福祉施設、団体に無償で届ける活動です。
日本国内には現在、およそ140の団体があります。フードバンクでは、食品寄付の配送費を含む経費など、寄付者にお願いする場合が多いようです。
地域貢献という意味から、まずは近隣のフードバンクに寄付されてはいかがでしょうか?それぞれの団体により活動内容や寄付の決まりが違いますので、必ず確認してください。
私ども「セカンドハーベスト・ジャパン(2hj)」の場合は、寄贈申込書をメールで受けています。その後、食品の取り扱いに関する合意書を締結し、寄贈者様から当団体の倉庫へ配送していただきます。
寄贈された食品は、セカンドハーベスト・ジャパンが児童養護施設や母子支援施設などの福祉施設や団体、生活困窮個人に配送します。2hjでは個人、法人、生産者からの寄付を受け付けていますが、小規模フードバンクでは、法人からの大口寄付は難しい場合もあるでしょう。
食品は保存性の高いものが望ましいです。例えば、缶詰やフリーズドライ食品、インスタント食品、レトルト食品など。野菜や魚の缶詰は喜ばれます。そのほか、お歳暮やお中元、贈答品の余ったもの、調味料、ジュース・コーヒーなどの飲料、お米、パスタなどです。
野菜の寄付は大歓迎です。葉物野菜は傷みやすいので、他団体では取り扱えても少量になるかと思います。根菜類ならどのフードバンクでも取り扱いやすいと思います。
フードバンクに興味をお持ちなら、活動団体の立ち上げから、食品管理の実務までを解説したマニュアルを公開しています。