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肉牛が臍(さい)ヘルニアを発症してしまう。未然に防ぐ方法はありますか?

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肉牛が臍(さい)ヘルニアを発症してしまう。未然に防ぐ方法はありますか?

宮崎県で和牛の肥育農家を営んでいます。400頭ほどの牛を育てていますが、50頭に1頭ほどの確率で臍(さい)ヘルニアを発症する牛が出て困っています。

繁殖農家から子牛を仕入れて18カ月ほどで出荷をしますが、12カ月を超えた成牛が発症する傾向です。

体重が重くなるにつれて、ヘルニアの発症確率も高くなるのではないかと考えています。

獣医さんに診てもらいますが、臍ヘルニアの治療は高額なうえに通常の価格で出荷できないので大きな損失が出てしまいます。

臍ヘルニアを未然に防ぐ方法や対策はないのでしょうか?
(宮崎県・志田恒美さん/仮名・40代)

一條俊浩

岩手大学 農学部 共同獣医学科 准教授

整復手術を実施した牛は、月齢が進むにつれて再発例が増加します

大学病院にヘルニア整復手術の依頼は多く、とくに臍部のヘルニアは増加傾向にあるようです。

原因は遺伝的な素因や臍炎からの併発が考えられていますが、現在のところ不明です。

子牛のヘルニアは市場価格が低下することから、一度整復手術を受け、その後に再発した再整復手術の依頼もあります。

臍部のヘルニアを発症する牛は、子牛の段階で発症しているケースがほとんどです。

大学病院では生後3カ月齢くらいまで、ヘルニア輪(飛び出している部分)に指が4本入るようであれば積極的に整復手術を実施しますが、月齢が進むにつれ腹圧がかかることからヘルニアの再発例が増加してしまいます。

生後月齢が進んだ牛では超音波検査(エコー検査)でヘルニア輪が広がらないことや、ヘルニア嚢(飛び出た袋状の部分)に腸管が迷入していないことが確認された場合には、手術を見合わせるケースもあります。肥育牛で側壁の腹壁ヘルニア以外の下腹部のヘルニアであれば、多くの場合は腹腔内脂肪で充填されており、腸が迷入している牛はほとんどありません。

肥育期間に入ってから腹壁ヘルニアを発症する場合は、他の牛に角で突かれたり外傷によるものと考えられます。導入後に発症する下腹部のヘルニアであれば、一度整復手術を受けた牛の可能性があります。子牛を購入する段階で、その牛が整復手術をしていないかを確認することが必要です。

一方、肉質への影響ですが、食欲の低下や発育不良といった症状が無ければ、とくにヘルニア症との関連は無いと考えられます。

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