茨城県でニラ栽培を続けて40年ほどになります。
ハウス栽培と露地栽培を組み合わせ、秋から春にかけては冬ニラ、その後は夏ニラを育てています。
ニラはとてもデリケートですが、手をかければかけるほど元気に成長してくれます。
私は除草剤を使わず、妻と二人で手間ひまかけて除草をしてきました。
おかげで葉は広く肉厚となり、A級品のニラに育ってくれています。
しかし、妻ともども還暦を過ぎ、だんだんと除草が手間に感じるようになってきました。
そこで防草シートを使用してみようと検討中です。
調べていると、さまざまな種類の商品があります。
織布、不織布、熱圧着、ニードルパンチなどの耐久性やコストについてはだいたいわかっていますが、いざニラに最適な防草シートとして何を選ぶかと考えると判断がつきません。
もっとも気になるのは通気性です。
最近は天候や気温の変化が激しいので、デリケートなニラに負担をかけないものを選びたいのですが…。
ぜひ相応しい防草シートを教えてください。
(茨城県・佐々木唯介さん/仮名・60代)
古川和佳
古川和佳さん・司さん夫婦
雨が多い高知県のニラ農家ですが、一般的なポリ製の防草シートで問題ありませんよ
高知県香南市で夫と一緒にビニールハウス内でニラを通年で栽培しています。
たしかに防草シートはたくさんの種類がありますよね。私たちはポリ製の一般的な防草シートを使用しています。畝にはマルチングをしていますので、通路などに敷いております。
ハウスによっては土質が違っているために、水はけが良い場所・悪い場所があります。しかし、どのハウスに使用しても水はけや通気性は問題ありません。
高知県は国内でも降水量が多いエリアです。春先から晩秋まで雨が続きます。とくに夏には非常に暑くなりますが、シートの近辺だけニラが何か影響を受けている様子はないので、問題ないのかなと感じています。
他の種類と専門的に比較してはおりませんが、扱いやすさや耐久性を考えても、一般的な防草シートで十分ではないかなと思います。
防草シートといっても、完全に雑草が防げるわけではありません。やはり間から草は生えてきてしまいます。
少ない時間ながらも除草作業は日々行っております。雑草が多くて気になる場合は、栽培が終了した後に、太陽熱による土壌消毒処理をして草の種を減らすなどの工夫をしています。
この方法は圃場をビニール等で覆い、太陽光の熱を利用して土壌内の残渣や草の種などを死滅させる作業です。