梨やぶどうなどの果樹をメインに栽培している農家の息子です。
農家の右腕とも言える「軽トラ」について、質問させてください。
そろそろ、現在使用している軽トラの買い替え時期が近づいてきました。
これまでは見栄や親の意向もあって、購入時には、現金一括払いをしてきました。
親の代はまだ景気が良かったのですが、それも昔の話で、現在では資金繰りにも余裕がありません。
数年前から、私が経営を担当することになり、お金も管理していることから、軽トラを所有しているだけで、自動車税や車検はもちろんメンテナンス(エンジンオイルやバッテリーの交換)にも手間やお金がかかることを実感しています。
近々、付き合いのある販売店に相談するつもりですが、他の購入先も検討したいので、おすすめがあれば教えていただきたいです。
また、支払い方法にはローンのほかに、最近ではリース契約という選択もあると聞きました。
もしかすると、軽トラでもカーシェアやレンタルといったサービスはあるのでしょうか?
(山梨県・亀岡大介さん/仮名・38歳)
藤野直人
株式会社クロスエイジ 代表取締役
支払総額を抑えるなら「現金一括購入」、定額払いなら「リース」や「ローン」
まずは銀行や信販会社などで、自動車購入に目的を絞ったローン(融資)契約を結び、毎月返済していく「カーローン」が挙げられます。
最大のメリットは、手元にまとまった資金がなくても車の購入が可能なことです。その一方で、銀行や信販会社とローン契約を結ぶための審査がある、金利の支払いが必要になるといった条件もあります。
この点、現金一括払いなら金利がかからず支払いの総額は抑えられますが、手持ちの資金は一気に減ります。
近年は個人でもリースを利用する方が増えています。リース会社から長期的に車を借り、毎月リース料を支払う「リース」なら、手元にまとまった資金がなくても月々の支払いで車が利用できます。
リースの大きなメリットは、税金や車検代も含まれた支払額が設定されるので毎月定額の支払いで済むことです。
ただし、自家用車のように利用することはできますが車の所有権はリース会社にあります。ですから、契約終了時に傷が見つかったり、走行距離が想定より長かったりすると、追加費用が発生する場合があります。
まとめると、資金繰りの問題がなければ「現金一括購入」、定額で払いたいなら「リース」や「ローン」となるでしょう。
ちなみに、「カーシェア」も都市部では普及してきました。1台の車を不特定多数の利用者が、必要なときに短時間だけ利用するという方法です。
都市部の駐車場代金は地方とは比較にならないほど高額で、基本的には自家用車なしでも生活できる、利用頻度が低い人たち向けのサービスです。ですから「カーシェア」では農家の軽トラの場合には、あまり適さないかなと思います。