京セラの刈払機を使っていて、燃料の混合割合は50:1 (FC級/FD級)です。
先日、近所の高齢農家が入院したため、畦の雑草管理ができないというので、頼まれて代わりに草刈りしてきました。
その際、その家にあった燃料を使ったのですが、混合割合が25:1のものだとは気づかずに使ってしまいました。
刈払機は動いてくれたものの、いつもより刃の回転が悪いように感じました。
1時間半ほど使ったので、エンジンにダメージがないか不安です。
何らかのメンテナンスを行なった方がよいでしょうか?
(岐阜県・野中智司さん/仮名・60代)
東 直斗
株式会社クリアー
刈払機の燃料には、混合割合が異なる種類がありますが、短時間ならそれほど心配はありません
刈払機などに使われる2サイクルエンジンの基本的な仕組みとしては、ガソリンの中に潤滑のオイルを混ぜたものを燃料とし、それを内部で燃やすことで動力を得る仕組みになっています。
では、そのオイルの含有比率が50:1用のものと25:1用のもので何が違うのかというと、潤滑用のオイルはガソリンと違って燃え残りが発生するという点です。
つまり、25:1の方がオイルの比率が多い分、エンジン内部に燃え残り(カーボン)が発生しやすく、その燃え残りが長期間堆積することで、エンジンに不調が起こりやすくなってしまうということになります。
なので、50:1で混合できるオイルを使用し、よりグレードの高いオイル(FD級>FC級)を使う方がその燃え残りが発生しづらく、エンジンにダメージが堆積しにくく、長期的に見て修理などのランニングコストがかかりにくいということなんです。
なので、今回のケースでいくと、25:1の混合燃料を2時間弱使ってしまったということなので、多少は影響があるかもしれませんが、普段は50:1で使用されているとのことなので、本来の燃料を入れ直して、今後はそのまま使うなら大きなエンジントラブルには繋がりにくいと思いますのでご安心ください。
メンテナンスのご心配ですが、この場合、メンテナンスしようがないので、次回から気をつけましょうと言うことに尽きます。
自動車で言うと、普段はハイオクを入れている車を、数時間レギュラーガソリンで乗ってしまったが、問題ないか?という相談に近いので、「動かす分には問題ないけど、長い目で見るとダメージがくると思います」にとどまります。
長持ちさせようと思ったらグレードが高い「50:1」のオイルの方が絶対にオススメですが、特に気にしなければ、「25:1でもまあいいですよ」というふうにご理解してください。