野菜を露地と施設の両方で育てていますが、新たにミニトマトのアイコを栽培しようかと考えています。
トマトを育てるのは初めてなので、情報収集をしていますが、アイコを畑に植え付けるときの株間の目安がわかりません。
品種によって最適な株間はあるのでしょうか?
もしアイコを栽培するための最適な株間の間隔があれば、教えていただけないでしょうか。
野菜を露地と施設の両方で育てていますが、新たにミニトマトのアイコを栽培しようかと考えています。
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中島洋治
とまと家
アイコの苗は40~50センチ間隔で植え付けましょう
アイコの植え付け時期
まずはアイコの苗を畑に植え付ける時期について確認しておきましょう。
ミニトマトの定植に最適な時期は、一般的に4月中旬~5月頃です。寒冷地では6月上旬に植え付ける場合もあります。
アイコを栽培する時の最低気温は10度、発芽適温は25〜30度、生育適温は15〜30度です。
ミニトマトの根が伸びやすい条件は10~22度程度のため、地温が10度を下回る環境では生長が 鈍くなります。
植え付ける深さの地温が10度以上になるタイミングを目安で、気温の暖かい日に植え付けるとよいでしょう。
一定の地温を確保するため、植え付け前にマルチングをしておくのもおすすめです。
マルチングをしておくと、植え付け後に夏本番を迎えて地温が上昇しすぎるのを抑えることにもつながります。
アイコの植え付け方法
次に具体的なアイコの植え付け方法を説明します。
トマトは放っておくと地を這うように生長する
トマトは、放っておくと地を這うように生長する植物です。
上方向に伸ばして効率的に栽培するためには、株を支柱で支えて茎が伸びる方向を調整(誘引) する必要があります。
植え付けは、誘引方法をどのようにするかを決定したうえで着手しましょう。
アイコの植え付け方法1 1条植えと2条植え
アイコの植え付けは、第一花房(株のうち、最初に付いた花房)の一番花(花房のうち、最初に咲く花)が咲き始めた頃が目安です。
1つの畝に1列に苗を植えることを「1条植え(単条植え)」、1つの畝に2列に苗を植えることを「2条植え」といいますが、栽培・収穫の効率は2条植えのほうが良いため、2条植えの方法をご紹介します。
2条植えの場合の畝は、幅120センチメートル、高さは10センチ程度にしましょう。
アイコの植え付け方法2 浅めの穴に、畝の外側向きに植える
アイコの条間(植え付ける2つの列の距離)は60〜70センチメートル、株の前後は40〜50センチ メートル間隔を目安で植え付けましょう。
植える場所に、やや浅めの10~15センチの穴を掘って、そこへポットから取り出した苗を置いていきます。付いている土ごと根が埋まるように地面の穴の中に置き、周囲の土を寄せて固定します。
この時、花房が畝の外側を向くように株を置いてください。植えた後も花房はすべて同じ方向に付き、伸びていきます。
花房を外側に向けることで、アイコの株への日当たりが向上しておいしく育つだけなく、水やりや追肥など管理作業や収穫がしやすくなります。
苗を植え付けた後はたっぷり水やりしてください。
植えた苗をそのままにしておくと、アイコは地面に広がって生育するため、支柱を立てて生長させたい方向に誘導します。
株間の決め方
植え付ける株間はどのような条件で決めたらよいのでしょうか。
株間は栽培地の広さや誘引方法から算出
株間を決めるときに考慮したい条件は、以下の2つです。
・畑の広さや日当たり
・支柱の仕立て方と誘引方法
初心者には「2条植え・合掌式・斜め誘引」の組み合わせで栽培を始めるのがおすすめです。
広め・狭めが向いているケース
ミニトマトは基本的にすべての脇芽(わきめ=植物の茎と葉の付け根から出る芽)を取って、主枝(しゅし=株のうち一番太い幹から分岐する枝のこと)に付く果実を収穫する作物です。
主枝だけを残す場合の標準的な株間が「40~50センチ」です。
したがって、側枝(脇芽が伸びることで生長する枝)を生かして側枝に付いた実も収穫する場合は、株間を広く取る必要があります。
慣行栽培では7段ほどに生長させるミニトマトを、摘心(主枝の成長点を切り落とすこと)しつづけて半分程度にし、その分、植える間隔を短くする方法です。
成長を抑えて実が付くタイミングを早め、低段から繰り返し収穫することで、収量アップと作業効率化を図れるというメリットがあります。
一方、病害虫が付きやすくなるというデメリットもあります。
アイコの植え付け時の注意点
ミニトマトはナス科の植物です。そのため、昨シーズンと同じ場所にナス科の植物を植えると連作障害が起こりやすくなります。
ナス科に属するナス、ピーマン、じゃがいも、唐辛子、ししとうなどを後作として栽培する場合には、注意しましょう。
このお悩みの監修者
中島洋治
とまと家
国内種苗会社に入社後、原種トマトの知識を深めるため南米にトマト留学。帰国後はビル屋上でのトマト栽培や海外のトマト栽培コンサルタントを行う。「トマトがあれば〜何でもできる!」を合い言葉に、「とまと家」としてトマトの魅力発信活動を主催。