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しいたけ栽培時の遮光ネットの張り方を知りたい

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しいたけ栽培時の遮光ネットの張り方を知りたい

圃場が少し空いているので、しいたけの原木栽培をはじめようかと検討しています。

周囲の農家さんに相談したところ原木栽培では、直射日光を避けるために遮光ネットを張る必要があると聞きました。

これまで栽培してきた作物で遮光ネットを使ったことがないので、どうすればいいのかわかりません。

遮光ネットを張る際の注意点や、張り方について教えてほしいです。

大賀祥治

九州大学 名誉教授、中国吉林農業大学 教授

遮光率80%程度以上の遮光ネットを直接かぶせるのではなく、間隔を空けて通気性を保つことが重要です

しいたけ栽培時に遮光ネットを張る理由


遮光ネットを張る必要性があるのは、菌床しいたけではなく原木しいたけを栽培する場合です。

原木しいたけの栽培は屋内ではなく屋外で行うため、遮光ネットを張って健全なしいたけを作ります。

遮光ネットは、しいたけを直射日光から守るためだけでなく、保湿や保温の効果もあるのです。

原木栽培では、原木に種駒を打ち込んだ後に仮伏せを行いますが、仮伏せを行うのは冬から春先の乾燥する時期に実施する場合が一般的です。

乾燥する季節では、原木自体も乾燥してしまい、上質なしいたけが育たなくなります。

そこで、遮光ネットを張り保温・保湿をすることで、菌糸が成長し、健康なしいたけ作りを行うことができるのです。


遮光ネットの張り方


遮光ネットを張る際は、まず、ほだ木の組み込みを行う必要があります。

ほだ木の組み方はさまざまですが、次の方法から栽培する土地に応じた適切なものを選択しましょう。
ほだ木の組み方

組み込みが完了したら、遮光ネットを張っていきます。

遮光ネットを張る手順は次の通りです。

1、鉄のくいなどで、伏せ込みした木の隅に下穴を空ける
2、遮光ネットをひっかけるためのポールを、1で空けた下穴に指し固定する
3、遮光ネットをポールでひっかけて固定する
4、原木が覆いかぶさるように遮光ネットがかかったら完成


本伏せの組み方についてはこちらをご覧ください
しいたけの原木栽培のほだ木を作りたい。組み方を教えて

このお悩みの監修者

大賀祥治

九州大学 名誉教授、中国吉林農業大学 教授

農学博士。専門は、きのこ学、森林資源学。とくに食用・薬用キノコの生理特性や生産技術、森林の木材腐朽菌および菌根菌を研究し、九州大学発ベンチャー企業「株式会社マッシュピア」「ヒマラヤンバイオ・ジャパン株式会社」の各々会長、代表も務めている。

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