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きくらげの原木栽培はどうやればいい?適した樹種や種菌の方法は?

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きくらげの原木栽培はどうやればいい?適した樹種や種菌の方法は?

山間地域で高原野菜を育てていますが、端境期にきのこの栽培を検討しています。

うちの町にある道の駅では、原木しいたけが人気なようで、良い収入源になっていると耳にしました。

しかし、初めてきのこを栽培するので、同じしいたけを育てても、勝ち目がないのではないかと思います。

そこで、きくらげを育ててみようかと思うのですが、原木栽培は可能なのでしょうか?

山で自生しているきくらげなら見たことはありますが、うちの地域で育てている農家はいないと思います。

どのようにやればいいのか、教えてほしいです。

大賀祥治

九州大学 名誉教授、中国吉林農業大学 教授

きくらげ(アラゲキクラゲ)の原木栽培は広葉樹に種菌を接種し、成長させます

きくらげの特徴と栽培法


きくらげは世界中に分布しているきのこで、広葉樹の枯れ木や倒木上に生える木材腐朽菌の仲間です。

きくらげの仲間は20種程あるとされていますが、日本に分布するのは数種類で、人工栽培されるのは、キクラゲ、アラゲキクラゲ、シロキクラゲの3種類です。

中でも流通しているきくらげのほとんどはアラゲキクラゲになっています。

きくらげの特徴は、ゼリー状の肉質で不規則な花弁状であり、菌柄(茎)はほとんどありません。

傘の大きさは3〜5cmで、表面に短毛があります。

高温多湿の環境を好み、菌糸の生長に明るさ(光)は必要ありませんが、発生には100〜300ルクスの明るさが必要です。

きくらげを栽培する方法は、原木栽培と菌床栽培の2種類があります。


きくらげ原木栽培に適した樹種


きくらげ原木栽培に適した樹種は、コナラ、クヌギ、アカメガシワ、エノキ、エゴノキ、ハンノキ、ニワトコ、ヤマギリ、クワ、タブ、サクラ、カキ、ケヤキ等の広葉樹です。


原木の準備


原木栽培に使用する原木は、樹木の生長休止期となる秋から冬に伐採します。

枯れにくい樹種は早めに伐採して乾燥しましょう。

きくらげの原木栽培では、原木の太さが10〜30cm、長さが50〜100cmほどを目安に原木を玉切りします。


きくらげ原木栽培のポイント


種菌(オガ菌や駒菌)の接種は2月から、遅くとも4月中旬までが適期です。

接種して収穫までに4か月ほどかかるので、梅雨明け前に本伏せ(ほだ木を並べる作業)するスケジュールです。

初めに、ドリルや穿孔器を用いて原木に接種孔をあけます。

種菌の接種箇所は、同じ列に多く植えるよりも、列数が多くなるように接種した方が効果的です。

穴の数は、1mのほだ木であれば切り口直径の3〜4倍を目安(直径10cmであれは30〜40箇所)にします。

種駒(木片に菌糸を純粋培養したもの)あるいはオガ菌(オガ粉に栄養分を与えて菌糸を培養したもの)を接種孔に接種した後は、種菌が乾燥しないように封蝋(原木に接種した種菌を乾燥や害菌などから保護するために塗る蝋)を塗布します。

接種が済んだほだ木は、湿度の高い場所の地表に並べて、菌糸の活着・伸長を促します。

乾燥するときは適宜散水し、シートなどで覆い保温につとめましょう。

排水が良く、直射日光の当たらない散水可能な林内で本伏せをします。

きくらげの原木栽培の場合、ヨロイ伏せが推奨されています。

原木の伏せ方
きくらげの発生期は6〜10月が一般的で、傘の直径が5〜8cmを目安に収穫します。

ほだ木は3〜4年発生を続けるので、発生期以外は乾燥しないように管理する必要があります。

このお悩みの監修者

大賀祥治

九州大学 名誉教授、中国吉林農業大学 教授

農学博士。専門は、きのこ学、森林資源学。とくに食用・薬用キノコの生理特性や生産技術、森林の木材腐朽菌および菌根菌を研究し、九州大学発ベンチャー企業「株式会社マッシュピア」「ヒマラヤンバイオ・ジャパン株式会社」の各々会長、代表も務めている。

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