愛媛県でみかんを栽培しています。甘い果実を作るため、みかんの栽培は日当たりが重要です。
そのため夏場は、草刈りや果実の大きさを均等にするための摘果、秋の収穫に向けて実の日焼け対策を施すなど、とにかく長時間暑さとの戦いが続きます。
ベテラン農家でも、熱中症になることがあるほどです。
今年の夏は特に暑いと聞いていますし、従業員に炎天下での作業を強いることになってしまうので、熱中症対策として少しでも涼しい作業着を従業員全員に配ろうかと考えています。
工事現場の方などがいわゆる「空調服」を着ているのをよく見かけますが、実際に使用したことがないため本当に効果があるのか気になります。
中にファンがついていてとても快適そうには見えるのですが、炎天下で使用しても本当に涼しい風が入るのでしょうか?
また、長時間着ると体が冷えてしまうとか、故障したり作業の邪魔になったりと、農作業で使う場合に何か不具合があるのかも気になりました。
ぜひ、「空調服」のメリット、デメリットを教えて欲しいです。
(愛媛県・加藤陽一さん/仮名・40代)
鈴木悠耶
株式会社ワークマン広報
ファン付きウエアは熱中症対策におすすめです!
夏の熱中症は怖いですよね。農林水産省の発表によると、農作業中の熱中症による死亡例は近年増加傾向にあるそうです。こうした事故を防ぐために、2021年4月に環境省が「熱中症予防サイト」を立ち上げました。
地域内の暑さ指数(WBGT)が最高で33以上となると予測した場合に「熱中症警戒アラート」を知らせるというものです。当該サイトでは、暑さ指数が高い日における農作業の注意点などが掲載されていますので、参考にしてみてください。
弊社ワークマンは創業してから低価格帯の製品開発で働くお客様を応援してきました。さらに最近では、更にデザインや機能を改良し、働く人以外にも親しまれるレジャーウエアとして進化しています。
ご質問のファン付きウエアは自社商品で10アイテム、他社製のファン付き類似服も5アイテムほど店頭で販売しています。
ファン付きウエアは、大きく分けて長袖、半袖、ベストの3タイプがあります。気化熱を利用しているので、汗をまったくかいていないときにはそれほど涼しく感じないこともありますし、長時間使用したからといって体が冷えすぎるという心配もほとんどありません。
使用感は、お風呂上がりや汗をかいたときに扇風機の風に当たると涼しく感じるのと同じ原理です。
また、ファン付きウエアを着る際には、ピタッと肌に密着するコンプレッション(身体にサポート効果をもたらす)タイプの下着着用をおすすめします。
コンプレッションは汗をかくと肌表面が濡れたような状態になるため、風があたることで気化熱を利用しやすいからです。
今回複数購入を検討されているということですが、各メーカーからファンを取り付けられる専用の服、バッテリー、ファンが販売されていますので、同じメーカー品で揃えると快適かつ安全に着用できると思います。
また、メーカーによって蓄電量や風の強さが違いますので、比較してみてください。
人気商品のため品切れの場合もありますが、店舗へ在庫確認していただいたり、他社製の類似商品であればホームセンターなどでも購入できると思います。ぜひ購入して、熱中症対策にお役立てください。