子供の出産を機に、東京から主人の実家がある新潟にUターン、就農して5年目の30代主婦です。
米、野菜など多品目を栽培していることから、1年中畑に出ています。
その中でいちばん大嫌いなのが夏!東京にいた時は美容には気を使っていて、以前は「白いね~」「新潟出身だから肌が綺麗だね!」なんてお褒めの言葉をいただいていたのが、就農してからは夏の日焼けと虫刺されで肌はボロボロ……。
日焼け止めやユニクロ、ワークマンなどの衣類で最大限の予防はしていますが、ケアがまったく追いつかずシミが増えていくばかりです(涙)。
昔の農家さんは完全防備で作業されていたと聞きました。
でも最近の気温は昔よりも暑くなっているし、作業着の見た目も好みではありません。
何より夏のハウス内はサウナ状態で熱中症や貧血との闘い。できるだけ身軽に動ける服じゃないと、体力を消耗してしまいます。
誰かが見ているわけではないけれど、オシャレで虫刺されや日焼け対策ができる作業着はないでしょうか?
(新潟県・佐渡さん/仮名・30代)
小川繁幸
東京農業大学 准教授
「ワークウェア」×「ばっちり化粧」で女性農家のファッションリーダーを目指してみては?
「年齢を重ねても、おしゃれで可愛い農業女子でいたい」というのはとても素敵ですね。都市と農村のライフスタイルのギャップに苦労されていることとお察しいたします。
自然相手の農作業ですから、「自らの見た目(状態)」よりも「農作物の見た目(状態)」を気にしながら、農作物中心の生活に日々追われてしまう。女性農家であれば誰もが抱える悩みかなと思います。
ただ、せっかく自然豊かな新潟という地で、農業という素敵なお仕事に従事されているのですから、もっと楽しく過ごすために、農業のワークスタイルを今一度見つめ直してもよいのでないでしょうか。
いまから「女性農家のファッションリーダー」を目指すことは可能だと思います。と言うのも、今やファッション業界においては、「農業」がある暮らしは素敵なライフスタイルとして脚光を浴びています。それに伴い、「ワークウェア(作業服)」も「おしゃれ着」として注目が集まっています。
「農作業着」とインターネットで検索しても、なかなか可愛かったり、かっこいい作業着は見つかりませんが、「ワークウェア」で検索すると色々な商品を見つけることができます。
また、かつて汗をかくことは、オシャレなライフスタイルとは認識されてこなかったのですが、いまや健康ブームで、ジムやマラソンなど、汗をかくことがオシャレのトレンドです。
そのため、化粧にしても、今は汗をかいても崩れない化粧品が一般的です。もちろん、UVカットの商品も多数あります。その点では、畑にこそ夏の日焼け対策も兼ねてばっちり化粧をして出かけてみるのもアリでしょう。
今や百貨店やスーパーのバイヤーなどの顧客は、「誰が」「どこで」「どのように」農作物をつくっているのかを知りたいので、農作物を買うだけでは飽き足らず、圃場や出荷施設、農家を見に来ます。
そんな時に、畑でばっちり化粧をして、素敵なワークウェアを身に着けながら、農業に取り組んでいる女性がいたら、女性農家の印象もがらりと変わるのではないでしょうか?ただ、その際のメイクはもちろん、TPO(時、場所、場合)に合わせることが肝心です。
都心のオシャレなオフィスワーカー(会社員)は季節の変化に敏感で、季節に応じて身につけるものを変えていきます。農家こそ、日々自然相手に仕事をしているので、季節の移り変わりにワークウェアを代えていく感性を身につけていくことが、これからは大切だと思います。
農家が提案する新たなワークスタイルは、きっと多くの女性農家の共感を得ることができると思いますよ。本来、もっと農業は自由なはずです。
山田まき
畑乃家 店長
日差しや虫から徹底的に身を「守る」作戦で美貌を「守る」
日焼け対策について、各メーカーから多くのアイテムが出ていますが、農作業に最適なアイテムを探すのはなかなか難しいですよね。日焼けをすると、シミになりやすいので、日焼けをしないことが前提となります。
防ぐ方法としては、日焼け止めクリームを満遍なく、作業中も数回塗るか、ミストタイプのUVカット効果のある虫よけスプレーもあるので、そういうものを試してみるのもいいかと思います。
日よけについては、生地や裏生地に黒い生地を使っている農帽をおすすめしますが、ハウスの中での作業では、暑くて被っていられないことも多いと思います。
例えば、私たちが取り扱っている「ひんやり日よけマスク」や「ひんやり農園フード」、「接触冷感アームカバー」は、頭や顔を完全防備してくれます。さらに冷感タイプの腕カバーで腕の日焼けをカバーする方法も快適ですよ。
また、虫よけは、先ほどおすすめしたようにミストタイプの虫よけスプレーを、肌や服に直接吹きかけるのも効果的です。