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青枯病の見分け方が知りたいです。ほかの病害と間違えてしまいました

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青枯病の見分け方が知りたいです。ほかの病害と間違えてしまいました

先日、育てている作物が枯れてしまい、先輩農家さんに相談したところ「青枯病ではないか?」と言われたので、急いで株を抜きました。

しかし、青枯病ではなく「かいよう病」だったようです。

まだ農家になって数年なので、病害を自分で見分けることはできませんが、誤った処置をして、被害を拡大させることもあると思うので、ちゃんと見分け方を知っておきたいです。

青枯病を見分けるにはどのような方法があるのか、教えてください。

李 哲揆

データサイエンティスト

急に株全体が枯れたり、葉は枯れずに青いままだった場合、青枯病を疑いましょう

青枯病の見分け方


青枯病を見分けるには、以下2つの手順を行いましょう。

1、緑のまま萎れている株がないかチェックする
2、青枯病の診断をする


緑のまま萎れている株がないかをチェックする


青枯病の特徴として、その病名の通り、株全体や葉が青いまましおれることが挙げられます。

まずは、畑で栽培している作物の中で、緑のまま萎れている作物がないかを確認しましょう。

また、青枯病は浸食スピードの速い病害です。急に株全体が青い葉のまましおれ、数日後には枯死します。前日には元気があった株であっても、次の日には萎れているといったケースも少なくありません。

圃場内で次々と似たような発病株がふえてきたら青枯病の発生を疑いましょう。

また青枯病は、高温多湿で発生しやすく、天気の良い日中になると茎葉が一斉に萎れて、日の沈んだ夜になると元に戻るという特徴も持ちます。

早期発見できるように、畑全体で発生の疑いがある株はないか、定期的にチェックしておくことが重要です。


青枯病の診断をする


青枯病の疑いがある株を発見したら、すぐに診断を行いましょう。診断後に青枯病の発症が確認できたら、発病した株はすぐに抜き去り圃場から持ち出すとともに、土壌消毒などを行って蔓延防止に努めます。

診断方法についてはこちらをご覧ください
青枯病の診断方法について教えてください



青枯病を見分ける際の注意点


青枯病を見分ける際には、以下に注意しておく必要があります。

・青枯病ではないほかの病害である可能性
・圃場内の他の場所で発生している可能性がある


青枯病ではないほかの病害である可能性


青枯病ではなく、他の病害である可能性もあります。

株が早いスピードで萎れていても、青枯病だけでなくほかの病害の可能性もあるので、確実に診断するには診断キット(イムノストリップ)などを用いましょう。


他の箇所で発生している可能性がある


青枯病は、土壌に潜む細菌が水の流れによって蔓延する病気です。

したがって、畑内の複数箇所でスポット的に発生している恐れがあります。

青枯病を見分ける際は、1つの箇所や作物だけでなく、畑内にある複数の株の状態を確認しましょう。

このお悩みの監修者

李 哲揆

データサイエンティスト

名古屋大学大学院生命農学研究科にて博士(農学)を取得。東北大学、東京大学、理化学研究所などを経て、2018年からは東京農工大学生物応用システム科学府にて助教を務める。主な研究テーマは土壌微生物を用いた環境に優しい農法の開発。2021年4月から民間企業でデータサイエンティストとして働く。

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