農家になって野菜を育てています。
最近、近くの農家さんで青枯病が発生したようで、自分の畑でも注意しなければいけないと考えています。
周囲の農家さんからは「青枯病になっているか定期的に自分で調べた方がいい」と言われましたが、どうやって調べればいいのでしょうか?
青枯病の診断方法を教えてください。
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最近、近くの農家さんで青枯病が発生したようで、自分の畑でも注意しなければいけないと考えています。
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李 哲揆
データサイエンティスト
青枯病の簡易診断には、発病した株の茎を水を入れた容器に差し込む方法が使われます
青枯病の診断方法
青枯病は、高温多湿で発生しやすい病気です。
天気の良い日中になると茎葉が一斉に萎れて、日の沈んだ夜になると元に戻るという状態が数日続いてしまいます。
その後、青い葉が萎れ続けてしまい、そのまま枯れ死してしまうので、すぐに診断しなければいけません。
青枯病かを診断するには、病徴が見られた株の茎を切り、水中に入れます。
青枯病になった茎を水中に入れると、白濁した細菌液が目視で確認できます。
水中が白く濁らず通常通りであれば、青枯病でない可能性が高いです。
手軽に確認ができるので、定期的に診断をしておきましょう。
青枯病の原因についてはこちらをご覧ください
「青枯病の原因を教えてください」
青枯病診断時に注意すべきこと
青枯病は土壌伝染性の病気です。
そのため、1つの茎で診断をして青枯病が確認できなかったからといって安心してはいけません。
広大な畑や農場で作物を栽培している場合、診断した茎とは別の場所で青枯病が発生している可能性があります。
他の場所ですでに青枯病が発生していると、発見の遅れにより元気な茎まで伝染してしまうのです。
診断をする際は一箇所ではなく、広範囲の茎で複数回の診断を行いましょう。
もし目視での診断が不安な場合は、青枯病検査用のイムノストリップも販売されています。
イムノストリップでの検査は、罹病株の葉をすり潰した抽出袋にイムノストリップを挿入するだけで、30分以内に判定を行うことが可能です。
青枯病は一度発生すると急速に蔓延するので、少しでも不安な場合は紹介した診断を行い、対策を講じるようにしましょう。
このお悩みの監修者
李 哲揆
データサイエンティスト
名古屋大学大学院生命農学研究科にて博士(農学)を取得。東北大学、東京大学、理化学研究所などを経て、2018年からは東京農工大学生物応用システム科学府にて助教を務める。主な研究テーマは土壌微生物を用いた環境に優しい農法の開発。2021年4月から民間企業でデータサイエンティストとして働く。