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長崎のびわを守っていきたい。大雪、猛暑など不規則な気候変動を乗り越えた秘訣とは?

長崎のびわを守っていきたい。大雪、猛暑など不規則な気候変動を乗り越えた秘訣とは?

長崎県西彼杵郡の山間部に広がる3面のびわ農園。ここで5年前にびわの栽培を始めたのは濵口吉朗さんです。

もともとは花屋を経営されていましたが、ご家族の病気をきっかけにお店を畳むことに。自身がご家族のお世話をしたい、でも病院への送迎などで頻繁にお店を離れることになればせっかく足を運んでくれるお客さんに迷惑になってしまう…そう考えたうえでの苦渋の判断でした。

そのような中、たまたま地元の方から放置されているびわ農園があるとのお話をもらいます。

びわの栽培には前々から興味があった濵口さん。
さらに自身がびわの産地として有名な長崎県茂木町出身であったこと、農園の場所がご家族の住む近所であったことが決め手となり、「ここならご家族のサポートと両立しながら仕事ができるのでは」と継承する形でびわ農家を始めることにしました。

「緑いっぱいの環境でできる点にも魅力を感じました。私は仲間にも恵まれており、花屋を辞めて農家になると周囲に話したところ、反対する人は誰もおらず、背中を押してくれましたね。地元のご縁でふるさと納税の返礼品に選んでもらい、県外の方からも喜びや励ましの声を頂けることがクセになって、農業にどっぷりはまっていきました」と周りのサポートあってこそ今があると話す濵口さん。

現在は、びわに加えみかんの栽培や、保護犬活動を行うなど、やりがいと生きがいを追及するアクティブな農家さんです。


道路整備による水脈の変化で根張りが悪化。
水はけの悪さをカバーするには?





しかし、初めてのびわ栽培は順調なことばかりではありませんでした。濵口さんがびわ栽培を行う圃場の一部では、「水が多すぎる」という課題に直面していました。道路整備事業をきっかけに、水脈が変わってしまったというのです。

圃場の中でも水はけが悪い場所はなんと、栽培する3面の土地で最も日当たりが悪い箇所…マイナスの条件が重なり、根張りの問題を抱えていたと話します。

「びわは水が多すぎても良く育たないんです。道路整備による水脈の変化はどうしようもない、この環境下での根張りアップの施策を考えていかなくては」。そう考えていたところ、腐植酸資材「アヅミン」を知り、使ってみたいと思うように。

アヅミンは、堆肥の30倍の濃度に相当する腐植酸を40%以上含有した資材。少量の施肥でも根の活力を高め、養分の入り口となる根づくりをバックアップする効果が期待できる点が魅力的だったと話します。

さらに「地力のもと」、といわれる腐植酸資材を施用することでびわの樹そのものの抵抗性を高めることができるのでは、とも考えました。

びわのような果樹は、常に樹を植えた状態で栽培管理を行うゆえに、濵口さんは「1つ1つの問題を単発で解決する肥料や薬剤よりも、通年で地力アップに効果が期待できる資材を探していました」と話します。「アヅミンのような腐植酸の施肥方針が、自身の考えにばっちりはまりました」。

追い討ちをかける大雪。
樹勢回復のための一手にアヅ・リキッドとレコルト


しかしその後も様々な悩みが濵口さんに降りかかります。2023年1月には長崎県で記録的な大雪が降りました。

「びわの実はマイナス3度の環境で4時間放置すればダメになってしまうんです」と濵口さん。「当時の気温はマイナス6度ほどを記録しており、夜中まで雪落としや雪を溶かすなどの対策を行いましたが…大雪の影響は想像以上に大きく、結果的にほぼ死滅してしまった」と当時を振り返ります。


                        (大雪により中の種が茶色く腐食してしまったびわの死滅果)

大雪のあと、濵口さんは栽培する圃場の一部で、同じデンカ社が開発している液状肥料「アヅ・リキッド」や生理活性の高いフルボ酸を多く含んだ液状肥料「レコルト」を1000倍に希釈して散布し、樹勢の回復を目指すことに。

「まずお礼肥代わりに1回、その後は1週間〜10日に1回のペースで使用しました」と濵口さん。
アヅ・リキッドやレコルトを散布した場所を指して、徐々に樹勢が良くなっていると語ります。



「葉っぱの数が多くないとびわっていいものができないんです。樹勢の良い樹の枝から葉が15〜20枚あるのが理想系ですね。寒害のダメージはかなり大きいはずですが、今回は葉の付きがとても良いので、資材の効果が出ているのでは」と、しっかりとした手応えを感じていることも教えてくれました。

夏の猛暑、懸念した樹勢の低下や葉やけに「アヅミン」





濵口さんは「気温・天気の移り変わりが激しく、栽培暦通りの栽培がしにくい状態が続いています」と、農業が自然と密接に関わっていることを改めて実感されている様子。

同年の夏には記録的な猛暑が続いたことで、樹勢の低下や葉のやけを起因してしまうのでは、といった懸念もあったと話します。

「樹勢が弱っているところに牛糞などの堆肥を打てばへそ黒病(びわ果頂部が黒く変色する)を発症する恐れもあり、悩んでいました」

そこで、濵口さんは土壌改良への対策として、アヅミンをエリンギやしめじの菌床と混ぜて使用することに。さらに海が近い西彼杵郡という土地柄から、手に入りやすい牡蠣の殻や海藻なども土壌に施し、根を傷つける原因になりやすいモグラの対策なども徹底して行いました。

アヅミンを使用した箇所の葉を指して「猛暑で心配でしたが、葉ツヤがいいですよね!」と濵口さん。
アヅミンを使ったことで根張りが改善し、養分が充分に吸収された結果、葉のツヤが良くなっているのでは、と効果のほどを教えてくれました。

「打ったものは確実に効いてもらいたい。葉のツヤや樹勢が良くなっているのは目に見えて分かります。今から仕立てを行っていくので、継続して使った結果、明確に根張りなどの改善が見られるようであればぜひ続けて使用していきたいですね」と期待を寄せています。

傾斜の多い長崎だからこそ感じる葉面散布の優位性





しかし、自然の猛威による追い討ちはまだまだ続きました。9月には線状降水帯などの雨による被害にも遭われたそう。

「長崎県は平地で農業をしている方はほとんどいないので、固形の肥料だけでは限界があると感じていました」と濵口さん。

びわ栽培では固形肥料の施肥が主流ですが、傾斜の多い土地では雨で流されることもあり、効果が薄まる可能性もあったとのこと。そんな中、レコルトやアヅ・リキッドのような葉面散布ができる液状肥料の使用を思い立ちました。



「葉面散布の箇所は葉ツヤの良さだけではなく、樹勢の向上にも効果を感じています。葉脈もしっかりしている気がするので、今年もいいものができると信じます」と激しい気候変動を受けながらも、安定した収量が見込めそうだと前向きに教えてくれました。

びわ栽培を通じて、長崎はまだまだ元気だぞ、と発信していきたい





長崎県では第一次産業が衰退している、と話す濵口さん。
濵口さんが農業を営む地域でも、ここ4〜5年で稼動している農家が半分ほどになり、放置されている農場が多くあるそうです。

「長崎にはお世話になっています。大学と最初の就職は県外でしたが、もともと長崎で何かしたいという思いがずっとありました。長崎のびわは守らないといけないと思っています。西の果て長崎はまだまだ元気だぞ!と発信をして、次世代に繋いでいくのも私の使命ですね」と、びわ栽培を通じて、地元長崎県に貢献したいという思いを強く語ります。

「従来の教えは尊重しながら、新しい取り組みにも柔軟な考えを持つ」がモットーの濵口さんですが、これまでのやり方に捉われすぎていてもいけないと、積極的に情報収集を行っていく中で出会った腐植酸資材のアヅミン、アヅ・リキッドやレコルト。

「今後はアボカドの栽培にも挑戦したいです。アボカドは特にアヅミンのような根張り向上の効果が見込める資材が重要になると思っています」とこれらの資材に大きな期待を寄せていました。

土壌改良効果による地力アップに加え、樹勢の向上にも期待が持てるアヅミン、アヅ・リキッド、レコルト。
気候や環境の変化に耐えられる強い作物の栽培を目指し、取り入れてみてはいかがでしょうか。


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【問い合わせ先】
・購入先はこちら
https://denka-agriproducts.tayori.com/faq
・アヅミンの詳細はこちら
https://denka-azumin.jp/
・アヅ・リキッドの詳細はこちら
https://www.denka.co.jp/product/detail_00067/
・レコルトの詳細はこちら
https://denka-recolte.jp/
・問い合わせ先
デンカ株式会社 エラストマー・インフラソリューション部門 アグリプロダクツ部
連絡先:東京都中央区日本橋室町2-1-1 日本橋三井タワー
よくあるお問い合わせ/Webサイト:https://denka-agriproducts.tayori.com

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