長野県南佐久郡小海町でほうれん草農場を経営する渡會(わたらい)さん。
現在、10名近いスタッフを抱え、37棟のビニールハウスでほうれん草を栽培していますが、渡會さんが農業をはじめたのは7年前。就農する前は、全く異なる世界で活躍されていました。
渡會さんが7年前に農業をはじめた理由は、東日本大震災がきっかけでした。
震災の影響で観光客が急激に減少し、夏にラフティングのガイドをしていた渡會さんの仕事も減ってしまいました。
そこで、自分自身や家族の将来を考え、一念発起で農業の世界へ飛び込んだそうです。
渡會さんの圃場がある小海町は、北八ヶ岳の麓に位置し、高原特有の冷涼な気候と寒暖差を活かした高原野菜の栽培が盛んな地域です。
冬はスノーボードのインストラクターをしている渡會さんは、この地で春から秋まで収穫が可能なほうれん草の栽培を始めました。
「経営の世界に三方よしという言葉があるように、お客様、従業員、農場の3者がともに繁栄するように試行錯誤を重ねている」という渡會さん。
農場の業績と従業員の待遇や職場環境を両立させるために、ほうれん草の袋詰作業にポイント制を導入したり、経営理念を作業場の目に見える場所に掲示したりと、工夫しながら、農業経営に取り組んでいます。
これまでも、毎年試行錯誤をしながらほうれん草栽培に取り組んできましたが、2022年はこれまでにないほど大変な1年だったそうです。
猛暑と連作障害の影響でほうれん草が病気になり、出荷できない事態に
全国的に猛暑が続いた2022年の夏。
渡會さんの農場では、ほうれん草が萎凋病や立ち枯れ病、株腐れ病などの病気にかかってしまいました。
原因は、6月の猛暑で土の温度が急上昇し、発芽不良や休眠、土の中の病原菌が蔓延した可能性と、就農して7年目で連作障害が出やすい時期が重なったからではないかと分析しています。
「根が張るまでの段階で病気にかかってしまい、途中で枯れてしまいました。土壌改良に良いとされる微生物資材を鋤き込み改善を図りましたが、すでに病原菌が蔓延しており悪い菌が資材を餌にしてしまうので、むしろ悪化する一方。何をやっても上手くいかず、ほとんど出荷できない日々が続きました」。
また渡會さんの農場は粘土質のため、土壌改良も一筋縄ではいきません。
就農してからの7年間、通気性や排水性の悪い粘土質の土壌と日夜格闘を続け、土づくりには人一倍のこだわりを持って努めてきました。
苦労を重ねて育ててきた土壌が猛暑の影響で大きな被害に。渡會さんにとって、就農して以来、一番苦しい時期だったそうです。
アヅミンとアヅ・リキッドの効果もあり、根張りと生育が改善された
渡會さんが腐植酸苦土肥料「アヅミン」や液状複合肥料「アヅ・リキッド」に興味をもったきっかけは、以前農協職員から勧められたことでした。
その後YouTubeで調べたところ、アヅミンは多くの腐植酸を含んでおり土壌改良に効果的であること、また堆肥を大量に使用しなくても地力を高めてくれることを知り、使ってみたいと思ったそうです。
渡會さんの農場はビニールハウスが37棟もあるため、資材散布はミストエースを活用しています。
アヅ・リキッドは約1,000倍に希釈したものを4,000リットル入る大きなタンクに入れ、ハウスの両脇から散水装置で15~20分灌水。アヅミンは土に直接撒いて、元肥として使用したそうです。
「アヅミン、アヅ・リキッドの散布と同時に、土壌改良の資材を入れたり、思い切って土壌消毒も行いました。また水量や温度、日の当たり方なども生育に影響するので、必ずしもアヅミン、アヅ・リキッドの効果によるものだと断言はできませんが、アヅミン、アヅ・リキッドの散布以降、ほうれん草の根張りと生育が改善されたように感じます」と効果を語る渡會さん。
7月はほとんど出荷できない状況が続いていたそうですが、アヅミン、アヅ・リキッドの散布や土壌改良の結果、9月には信じられないほど立派なほうれん草が繁茂していました。
堆肥とも相性がいい「腐植酸」のおかげで、粘土質の土壌も柔らかに
写真)左側がアヅミン散布有り。右側はアヅミン散布無し
渡會さんが数ある資材の中からアヅミンを選んだ理由のひとつは、「腐植酸の含有量の多さ」です。
腐植酸は土作りに不可欠な成分であり、豊富であることが望ましいものの、栽培過程で消耗されてしまいます。
腐植酸の補給方法には通常、堆肥を入れますが、アヅミンは堆肥の約30倍の濃度の腐植酸を有しています。
つまり、アヅミンを30~40kg施用するだけで堆肥1t分の腐植酸が補給できるのです。
また腐植酸は保肥力に優れており、養分の吸収を高め、作物の根張りを良くします。
アヅ・リキッドはアヅミンの水に溶けやすい成分に着目した液肥です。アヅミンと同じく根張りの改善や品質、収量の向上が期待できます。
また、渡會さんの圃場のように粘土質な農地は土壌改良でも苦労することが多く、与える堆肥にも工夫が必要です。
アヅミンは米ぬかとの相性がよく、堆肥と併用することで土に柔らかさをもたらすため、粘土質の土壌改良にも役立ったそうです。
深緑のほうれん草で、縁ある人たちに幸せを
渡會さんが掲げる経営理念には、『人づくり・土づくり・ものづくり・耕福農業 ~人・土・野菜にまごころこめて、縁ある人を幸せに~』という、ほうれん草を通して人を幸せにしていきたいという思いが込められています。
今後の抱負を伺うと、「おいしいほうれん草を安定的に活用者に届けることで、人々に健康や笑顔をもたらしたい。従業員の豊かな暮らしを実現するために、経営面をより安定させていきたい」と話してくれました。
「農業を通してお客様、従業員、家族、地域に貢献していくこと、自己成長していくことが今後の目標です」と優しい笑顔で抱負を語ってくれた渡會さん。
今に満足することなく、今後も土壌改良をしながら農場の発展を目指しています。
安定した経営には、作物を元気に育て、安定した収穫量を維持することが必要不可欠です。
根張りを改善し、土壌改良にも役立つアヅミンやアヅ・リキッドなら、渡會さんと同じような悩みを持つ農家さんの力になってくれるのではないでしょうか。
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・購入先はこちら
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・アヅミンの詳細はこちら
https://denka-azumin.jp/
・アヅ・リキッドの詳細はこちら
https://www.denka.co.jp/product/detail_00067/
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