まだ就農5年目の新米農家です。じゃがいも、サツマイモ、大根、にんじん、ブロッコリー、かぼちゃなど、一年を通じて露地栽培で多品目の野菜を育てています。
農薬や除草剤はできるだけ使わず、土づくりは米ぬかや鶏糞、油かす、カキガラ石灰などの有機肥料や緑肥すき込みなどを行っています。
サツマイモは農業を始めてからずっと作り続けており、ベニアズマ、ベニハルカなどを中心に育てています。栽培方法は高めの畦に黒マルチを使っています。
サツマイモは最初からうまくできていたのですが、去年あたりから塊根の表面に血管が浮き上がるような筋が出てくるようになりました。
長細い虫が塊根の中に入り込んでいるようにも見えるので商品としては販売できません。しかし、見た目は気持ち悪くても、切って確かめてみると中身には異常はなさそうです。
これは病気なのでしょうか?原因と対策を教えてください。
(神奈川県・金子さん/仮名・30代)
山川 理
山川アグリコンサルツ代表、農学博士
サツマイモの表面にできた筋は、皮が盛り上がる「皮膜」です
このようにサツマイモの皮が盛り上がったようになる現象は「皮脈」と呼ばれ、栽培期間の長期化によってイモが大きくなり過ぎることが原因ですが、品種による違いも大きく影響します。
相談者が栽培しているベニアズマは、皮脈が発生しやすい品種です。
特にマルチを使う場合には生育期間が長くならないように注意して下さい。
定植後5か月以内に収穫し、1個の重さが300g以内におさまるようにして下さい。