耕作放棄地をお借りして、山形県で有機野菜を生産しています。メインはサツマイモで、シルクスイートや紅はるか、安納芋などを中心に育てています。
3月のことですが、サツマイモに1〜2ミリ程度の白色の小型の虫が苗についているのを発見しました。
そのときにはくまなくチェックして駆除しましたが、調べてみるとどうやらタバココナジラミのようです。
タバココナジラミといえばトマトやナス、キュウリなどが被害に合いやすいと思っていたのですが、今後が非常に心配です。
いままで農薬や化学肥料を使わないで育ててきたので、できれば農薬は使いたくありません。
農薬を使わないタバココナジラミの対処法を教えてください。
(山形県・五十嵐さん/仮名・30代)
山川 理
山川アグリコンサルツ代表、農学博士
虫取り粘着テープや天敵生物の利用が有効だが、露地栽培では難しい。幸い、サツマイモでは実害が少ない
オンシツコナジラミやタバココナジラミなどはナス類、特にトマトに大きな被害を与える害虫ですね。時には発生させるウイルス病を感染させます。
薬剤耐性を持ちやすいので防除するのは大変です。
そこで黄色い粘着テープで誘引・捕殺、あるいは寄生バチやカブリダニ、糸状菌などの天敵生物を利用することも有効です。
でも露地栽培の場合、このような防除法は難しいでしょう。幸いなことに、サツマイモでは発生が少ない上に、実害はないと思います。
私は温室栽培のサツマイモで大量に発生した例をたまに見たことがあるだけです。
これから気温が上がれば繁殖も抑えられるでしょう。