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ほうれん草の秋まき栽培では、収量を上げるために寒暖差によって株間を変えるべき?

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ほうれん草の秋まき栽培では、収量を上げるために寒暖差によって株間を変えるべき?

神奈川県北西部の丹沢(たんざわ)山地で循環型有機農業に取り組んでいます。

圃場がある場所は、冬は最高気温が5度程度までしか上がらず、最低気温は氷点下になります。2~3月には天気が不安定で、大雪になることもある地域です。

まだ就農してまもない状況ですが、これまでにトマト、ミニトマト、オクラ、ナス、里芋、サツマイモ、ブロッコリー、ネギ、ニンジンなどの作物を育ててきました。

これから本格的に葉物野菜の栽培にも取り組んでいきたいと考えており、まずはほうれん草の秋まきを始めるつもりです。

しかし、いまは農地が狭いので、収量が思ったほど多くないことに悩んでいます。

「株間を狭くして間引き収穫をすると収量が上がる」という話を聞いたのですが、寒い時期に株間を狭くして密集させて育てると、寒さにも対抗できそうです。

そこで葉物野菜や季節(寒暖差)と株間や収量の関係性が気になっています。

ほうれん草の栽培では、収量を上げるために、季節(寒暖差)によって株間を変えるべきなのでしょうか?
(神奈川県・布施さん/仮名・30代)

鈴木雅智

ブロ雅農園

秋まきのほうれん草栽培では、季節(寒暖差)によって株間を変えましょう

こんにちは。神奈川県三浦半島のブロ雅農園の鈴木と申します。

同じ神奈川県からのご相談ですね。三浦半島は年間気温の平均が16℃と暖かいうえ、私の圃場がある地域はほとんど雪も降らず、霜も降りない地域ですので、多少条件は異なりますが、参考にしていただければと思います。

わが家は多品目農家なので、ほうれん草を専門に多く栽培しているわけではありませんが、秋まきほうれん草は作っています。

ご相談内容によると「株間を狭くして間引き収穫をすると収量が上がる」というお話ですが、わが家も株間を狭くして間引きをしながら収穫・販売しています。

販売先にもよりますが、わが家は農協出荷はしておらず、直売所・レストラン中心なので、規格がなく、間引きしたものも販売できるので無駄がありません。

寒さよけなら、トンネル栽培、寒冷紗トンネルなどがやはり効果的だと思います。

ほうれん草を多く取り扱っている生産組合の方は、ほうれん草のトンネル栽培に特化した高さがないパイプを使用していて、周年栽培をしています。

ご相談者さんも、「寒い時期に密集させて育てると寒さにも対抗できるメリット」を感じているようですが、それは確かだと思います。温度が低ければ蒸れる心配もないですし、成長もゆっくりです。

さらに私のように、間引きした葉も売れるなら、メリットしかないと思っています。たたし、規格が決まっていたり、間引き販売が不可で手間になるようなら、考えた方がいいかもしれません。

また季節(寒暖差)による株間の関係性が気になっているとのことですが、やはり暖かい時期に、株間を狭くする密植は、蒸れて病気になるリスクが高いのであまりお勧め致しません。

結論となりますが、私の農園では、季節(寒暖差)によって株間を変えています。暑い季節は、株間を広く、余裕をもって栽培、寒い時期は、密植させて、間引きも販売して、長期出荷する。こんなイメージです。

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