現在、北関東地区で養豚業を継いで経営しています。
5年前に母豚1,000頭規模まで拡大し、従業員も増えました。ある程度作業分担しているのですが、まだまだ見回りに時間がかかっており、更に効率化を考えています。
農場はスリーサイトで、なるべく畜舎間や浄化槽の行き来を少なくしたいです。
豚舎や浄化槽には、すでに温度やpHなどを表示するアナログ計はありますが、現場まで行かないと分かりません。見回り時間を減らすために豚舎環境を遠隔で確認したり、手元で浄化槽の状況を確認しておきたいです。
また、異常時にどこで問題があるか警報してくれると、近くにいる従業員に指示をして無駄なく対応出来るのですが、何か良い方法はないでしょうか?
(北関東・佐藤さん/仮名・40代)
後藤敦史
株式会社セラク
農場のIoT化による遠隔モニタリングがおすすめです
佐藤さん、養豚場を継がれたとのことで、毎日いろいろな課題をお抱えのことと思います。そんな中で、効率化のために試行錯誤していることは素晴らしいことだと思います。ご質問の内容は、以下の3点にまとめることができると思います。
1、豚舎の見回りコストを減らしたい
2、浄化槽などの稼働状況を遠隔で確認し、点検しに行く時間を減らしたい
3、農場内(畜舎・設備)に異常があった時、どこに異常があるのか手元で知りたい。
そして、近くにいる現場の従業員に知らせたい。
これらの課題を解決するためには、「ファームクラウド」がおすすめできます。
1から3について、それぞれ回答していきます。
1 豚舎の見回りコストを減らしたい
日々、佐藤さんや従業員さん達が見回りをしていると思いますが、ある程度の農場規模になるとそれだけで大変ですよね。また、分娩舎・離乳舎などと浄化槽を行き来することにより、家畜伝染病の潜在的なリスクも高まります。どこの畜舎で何が起きているのか、遠隔で分かる方法があります。それが昨今農業分野で普及してきているIoTと呼ばれる技術です。畜舎のあらゆるポイントにセンサを設置し、データをクラウド管理することによって、その場に行かずに状況が把握できます。
2 浄化槽などの稼働状況を遠隔で確認し、点検しにいく時間を減らしたい
浄化槽の見回りは重要な作業のひとつだと思います。しかし、浄化槽は農場内の端に設置されていることが多く、いちいち見回りにいくのは大変ですよね。ファームクラウドでは、単純に畜舎内の環境を遠隔モニタリングするだけでなく、カスタマイズによって農場設備と連携することができます。その一例が、浄化槽との連携です。従来はpH, 溶存酸素, 酸化還元電位, 吸引圧などの情報は浄化槽まで行かないと分かりませんでしたが、これにより以下のことが可能になります。
●アナログ計のデータをデジタル変換し、ファームクラウドと連携することで、
稼働状況を遠隔でモニタリングできます。
●2分に1回自動計測し、デジタルデータとして蓄積します。浄化槽がしっかり稼働
しているかの確認と異常値が出た際のトラブル検知にもお役立て出来ます。
3 農場内に異常があった時、どこに異常があるのかをどこにいても知りたい。現場の従業員に知らせたい
ファームクラウドを各サイト1台や浄化槽に設置することで、手元のスマホ1台でそれぞれの状況が把握できます。もちろん、異常時には警報機能がありますので、すぐに対応できそうな従業員さんに即連携が可能です。以上のように、最近では畜産業においてもIoT化の波が来ています。見回りコスト削減や、作業効率化をお考えであれば、ぜひファームクラウドを導入されてみてはいかがでしょうか?
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