宮崎でサツマイモを栽培している者です。地元の集落では農家組合をまとめて、12ヘクタール程度の圃場で作付を行っています。
メインはサツマイモを育てていますが、一部でほうれん草やにんじんなども栽培しています。
最近、問題になっているのが畝間の除草です。
うちの組合では、毎年「バスタ」という除草剤で畝間の除草を行っていました。
ところが、雑草の種類が変わったのか、効き目が悪いように感じます。
除草剤を撒いても、すぐ雑草の芽が出てきてしまい、数回にわたって除草剤を散布しなければいけません。
除草剤の使い方が下手なのでしょうか?上手に除草剤を使って畝間の防除をする方法を教えてください。
(宮崎県・河野さん/仮名・60代)
NPO法人 緑地雑草科学研究所
NPO法人 緑地雑草科学研究所
同じ除草剤の連用を避けることが重要です
気象条件や水管理、散布時期などにより除草剤の効果は左右されますが、同じ種類の除草剤を繰り返し使用していると、植物が該当の薬剤に抵抗性を持つことが報告されています。
正確には、抵抗性を持たない植物が淘汰され、本来ごくわずかであった抵抗性を持つ植物が優占した状態となります。
除草剤によっては、この問題を避けるため数年ごとに有効成分を変更しているものもある、と聞いたこともありますが、基本的には同じ除草剤の連用を避ける(他の防除手段や別の有効成分を持つものを使用する、連用しない)ことが重要です。
また、「バスタ」は茎葉処理剤ですので、発芽する前の雑草には効果がありません。
そのため、ひとまずの対策としては、雑草発芽前除草剤を最初に処理し、その後の雑草発生状況を見て、「バスタ」を適宜使用すること、そして、雑草発生初期に、「バスタ」に雑草発生善土壌処理剤を混用して使用することの2つが考えられます。
これは、「バスタ」の散布回数を減らすことも目標としています。