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ピーマンを栽培していますが「日焼け果」と「しりぐされ果」の見分け方を教えてください

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ピーマンを栽培していますが「日焼け果」と「しりぐされ果」の見分け方を教えてください

長野県でピーマンの栽培をしているのですが「日焼け果」と「しりぐされ果」の見分けに困っています。

果実の下部分が白く変色したものを見つけた際、どちらの症状なのかを瞬時に判断できず、対策までに時間がかかってしまいます。

「日焼け果」と「しりぐされ果」の見分け方を教えてほしいです。
(長野県・斉藤慎也さん/仮名・30代)

五十嵐大造

東京農業大学国際食料情報学部 国際食料情報学部(前教授)

ピーマンの「日焼け果」と「しりぐされ果」の見分け方は、変色部分の周りの健全組織との境界に着目しましょう

ピーマンの尻ぐされは、高温・乾燥した環境での栽培で発生しやすく、主な原因は「カルシウム不足」です。

組織が壊死したところに病原菌が繁殖して、さらにひどい状態になることもあります。

一方、日焼け果については、直射日光による、果実表面の温度が高くなることで組織が壊死する物理的な障害です。

直射日光が当たりにくいお尻よりも頭から肩にかけて発生しやすくなります。

白色変色に対する見た目の区別は、変色部分の周りの健全組織との境界に着目しましょう。境界が分かりやすく、灰色に凹んでいる場合は、日焼け果であることが多いです。

日焼けの対策としては、水分をしっかり与えることと、遮光を施して直射日光を避けることが大切になります。

真夏の強日射による日焼け果は、ピーマンに限らず多くの野菜でも生じますので、周辺の作物も併せて確認しておくと良いでしょう。

しかし、どちらの症状とも言いがたい場合は、土壌分析のデータを確認する必要があります。カルシウムが不足しているなら、しりぐされ果だと断定できますね。

カルシウム不足が原因ですので、栽培前の土壌に十分な石灰を施しておくことが大切です。

ただ、今年のように猛暑・乾燥の日が続くと、土壌中にカルシウムが十分あったとしても、水分不足が原因でカルシウムを吸収できなくなってしまいます。

苦土石灰などのカルシウムの散布と、十分な灌水を施して発症を防ぎましょう。

なお、葉面散布材を使用するのも対策の1つですが、一定の頻度での処理が必要になるため注意が必要です。

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