宮崎県でゴーヤの栽培をしています。
露地栽培で行っており、毎年11月ごろに種を蒔いて翌年の春ごろに収穫しています。
宮崎県は全国的に見て温暖な地域ではありますが、私の地域は宮崎県の山間部であるため霜害の被害が絶えません。
寒いときでは春先でも霜が降りることもあり、茎や葉が褐色や黒ずんでしまい枯れることがあります。
そうなってしまったゴーヤは出荷できず、市場でも扱ってくれないので捨てるほかありません。
露地栽培での霜害対策はどのように行うのがいいのでしょうか?
(宮崎県・初芝英寿さん/仮名・30代)
山川 理
山川アグリコンサルツ代表、農学博士
ゴーヤを不織布で上部を覆うことで軽い霜であれば防ぐことができます
宮崎も海岸沿いと内陸や山間部では気温が天と地ほど異なります。日南海岸では霜は降りませんが、都城や高千穂では雪景色になります。
そのようなところでは、ゴーヤは露地ではとても冬越しはできません。
霜というのは氷の一種ですから寒さに弱い野菜は凍ります。
でも、寒さに強い冬作物では、細胞内の浸透圧を揚げることで凍り付くことを防ぎます。
霜は上から来ると言われているので、弱い霜では背の高いゴーヤは上の部分だけが枯れますが、下部は生き延びる場合もあります(サツマイモも同様で11月の軽い霜では下部までは枯れませんよ)。
不織布で上部を覆うことで軽い霜なら防ぐことができますが、霜柱が立つようになると地面まで凍り付くから生き残ることは厳しいでしょう。