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サツマイモを栽培していますがコガネムシ対策はどうすればいい?

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サツマイモを栽培していますがコガネムシ対策はどうすればいい?

サツマイモ農家になり栽培をはじめましたが、収穫してみたところ、表面が汚くなり、大小の穴やスジのようなミゾができていました。

どうやらコガネムシの幼虫による食害痕のようで、収穫したうち、多くのサツマイモが出荷できませんでした。

コガネムシの幼虫による被害を防ぎたいので、発生する時期や防除方法を教えていただけないでしょうか?

山川 理

山川アグリコンサルツ代表、農学博士

土壌くん蒸剤やマルチ・薬剤による防除が効果的です

コガネムシの幼虫による食害の特徴



コガネムシの成虫は葉を食べますが、幼虫は土の中に住み、塊根を食害します。

食害痕は円形だったり、長めのくねくねとした溝状になります。

一般的に2齢幼虫(一回脱皮した幼虫)以降が塊根を食べるようになり、3齢幼虫となると被害も大きくなっていきます。ひどいケースだと表面がボロボロになることも。

被害を与えるコガネムシは複数種いて、とくに「ドウガネブイブイ」の被害が多い傾向にあります。


食害の時期・環境


成虫は越冬できないため、春に発生する被害は越冬した幼虫によるものです。

この場合は定植した苗も食べられてしまいます。いわゆるネキリムシになります

コガネムシは国内に広く分布し、普段はおもに雑木林やその周辺に生息します。

成虫は食葉性で6~9月に活動が活発化します。

多くは夏期までに数十個の卵を土中に産み付け、その後、8月下旬以降に新幼虫が孵化し、被害が一気に増大します。


食害の対策・予防


越冬する幼虫に対しては「土壌くん蒸剤」による防除が有効です。初夏以降に活発化します。

コガネムシを頻繁に見つけるようになった場合は、薬剤などで対処してください。

産卵を防ぐためにはマルチを使うのも効果的です。

また、コガネムシはヒマワリを好むので、おとり作物として植えておくのも効果的です。

コガネムシ対策の動画を紹介します。


有機物資材に注意


未熟堆肥や緑肥は成虫の産卵を誘引してしまうので、有機物資材を使用する際は注意しましょう。

農薬を使わずに腐葉土や堆肥を使っている場合には、完全に堆肥化が進んでいるものを少量使いましょう。

基本的に、サツマイモには堆肥は不要です。

このお悩みの監修者

山川 理

山川アグリコンサルツ代表、農学博士

京都大学農学部卒、農学博士。農林省九州農業試験場では、サツマイモやイチゴの新品種を多数育成。1996年日本育種学会賞。1998年農林水産大臣賞。山川アグリコンサルツ代表として、食品関連企業の顧問や地域の活性化アドバイザーとして活躍。千葉大学園芸学部非常勤講師。『サツマイモの世界 世界のサツマイモ: 新たな食文化のはじまり』など著書多数。

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