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青枯病の細菌について教えてください

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青枯病の細菌について教えてください

畑で野菜の栽培をしています。定期的に青枯病が発生し、悩まされることが多いです。

青枯病は細菌による土壌病が要因となるケースが多いと聞きましたが、具体的にどのような細菌が悪影響を与えているのでしょうか。

また、細菌をコントロールする方法についても詳しく教えてほしいです。

李 哲揆

データサイエンティスト

青枯病はラルストニア・ソラナセアラムという中温性の細菌によって引き起こされます

青枯病菌


土壌中には、さまざまな菌がいて、その中の一部が病気を引き起こします。

青枯病菌もその一種であり、ラルストニア・ソラナセアラムという細菌になります。

青枯病の症状と原因についての詳細は、こちらの記事でご紹介しています
青枯病の原因を教えてください



青枯病菌の特徴


青枯病菌は主に土壌中地下1m以下の深さに潜んでいます。

非常にしぶとい菌で、土壌中で数年もの間生息できるのが特徴です。

また、35〜37度が最も生育が良くなる中温菌であるため、圃場の地温が上がるにつれて元気になります。

活動が活発になると水の流れに乗り、作物の根などから感染して、青枯病を引き起こしてしまうのです。


青枯病を発症させるメカニズム


青枯病菌は、根の傷などから感染して増殖します。

地温が上がり元気になった病原菌は水の流れに乗って、植物の根に引き寄せられます。このとき、根が傷ついていると、その傷口から青枯病菌が感染しやすくなります。

感染した青枯病菌は導管を通って根から茎へと運ばれ、茎で大量に増殖することで水の流れをせき止め、植物を枯死させます。

したがって、青枯病の発病をコントロールするには、土壌中の青枯病菌を増やさない、または青枯病菌を作物に侵入させないことが重要となります。

このお悩みの監修者

李 哲揆

データサイエンティスト

名古屋大学大学院生命農学研究科にて博士(農学)を取得。東北大学、東京大学、理化学研究所などを経て、2018年からは東京農工大学生物応用システム科学府にて助教を務める。主な研究テーマは土壌微生物を用いた環境に優しい農法の開発。2021年4月から民間企業でデータサイエンティストとして働く。

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