野菜収穫鋏の開発ストーリー: 農家さん目線の使い心地にこだわる
2024年1月、大阪府堺市に本社を構える総合刃物メーカー アルスコーポレーション株式会社より「野菜収穫鋏 先丸 ステンレス / YS-38」が発売されます。
●全長:156mm ●刃長:38mm ●質量:42g ●刃部:ステンレス鋼 ●柄部:PP
●価格:オープン価格
農家さんの意見を大事にしながら試行錯誤を繰り返して創り上げた新商品。商品ができるまでどのような課題や苦悩があったのか開発担当者に伺いました。
きっかけは宮崎県のピーマン農家さんの声
商品開発のきっかけは、宮崎県の主要ピーマン生産地の農家さんから寄せられる多くの声でした。
彼らは以前から使用していた収穫用の鋏が製造中止となり、新しい道具を探す必要がありました。
私たちは宮崎県をはじめ多くのピーマン農家さんを訪ね、刃が小さくなるまで研いで使用されているのを目にしました。
シンプルな鋏であるにもかかわらず、刃先が丸みを帯びている事、材質がステンレスである事、軽量であったりと細かな特長があり、既存品では彼らのニーズを満たす適切な鋏が見当たりませんでした。
また刃先が鋭くなっていると視認性の悪い畑作業で手を突いてしまったり、手を切ってしまう農家さんもおられました。
彼らは高い作業性と品質への信頼を持てる収穫鋏を求めていました。アルスコーポレーションとしてはこの問題を見過ごすことはできず、真剣に取り組む決意をしました。
商品開発のスタート
農家さんの期待に応えるべく商品開発がスタートしました。
私たちは刃物メーカーとして代替品をつくるだけでなく、以前の鋏よりも優れた使い心地を提供し、彼らに満足と感動を与えることを決意しました。
まずは、彼らの作業内容を詳細に理解し、課題と困りごとの洗い出しを行うために何度も足を運びました。様々な農家さんを訪れる中で、彼らは朝から晩まで収穫作業を行っていることや個々の作業者が独自の持ち方をしていることが分かってきました。
グリップの握り心地、製品の軽さ、刃の切れ味に重点を置く必要があると確信し、多くの農家さんに適した鋏を開発するために尽力しました。
特に、長時間作業でも疲れにくいようにソフトグリップを採用し、異なる手のサイズや様々な持ち方を考慮してグリップ形状も工夫しました。
また、視認性の悪い畑作業における手の安全とデリケートな野菜を傷つけないように刃先を丸くしました。
さらに以前に使用していた鋏より軽量化することに成功し、野菜収穫時の負担を軽減することができました。
農家さんから収集した声を反映しプロトタイプを持って、また足を運ぶということを繰り返し、試行錯誤を重ねた結果、実際に使う人々のニーズに合った鋏を開発する基盤が整いました。
ターゲットの拡大
当初のターゲットはピーマン農家さんでしたが、切れ味および形状を含めた鋏の使い心地と軽量の特長を持たせたことで、我々の開発チームは自信を持って他の野菜農家さん、例えばキュウリやオクラの農家さんにも拡大しました。
ターゲットを拡げたことで、多くの意見をいただきました。
特に印象的だったのは、訪問させてもらった農家さんから「早く発売して欲しい!」との要望を受けたことです。中には販売店さんにまだ発売されていないか問い合わせてくださる農家さんもおられるほどの反響を頂戴する事が出来ました。
試行錯誤を繰り返す中で、農家さんからの前向きなフィードバックが増え、発売に向けて自信を持つようになりました。
発売目前に控え
発売を目前に控えた今、期待と不安が半々です。
しかし、農家さんからのフィードバックをいただきながら市場で成功し、従来の製品を上回る満足と感動を提供できる自信があります。
私たちの野菜収穫鋏により、農家さんの負担を軽減し収穫効率を向上させることで、彼らの農業生活をサポートするという使命を全うする準備が整いました。
収穫用の鋏にお悩みの方はぜひ手に取ってみてください。
発売は1月9日(火)より
【問い合わせ先】
・購入はこちら
https://www.ars-shop.net/c/bun/bun-shukakubasami/YS38
・野菜収穫鋏 ステンレス 先丸 YS-38の詳細はこちら
https://www.ars-edge.co.jp/product/list/product/?id=746
・問い合わせ先
アルスコーポレーション株式会社
連絡先:info@ars-edge.co.jp