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2021.07.19

Google検索キーワードで知る!コロナ禍に売れる「畜産物」とは?食のプロ「オイシックス」に聞いた!

Google検索キーワードで知る!コロナ禍に売れる「畜産物」とは?食のプロ「オイシックス」に聞いた!

食生活が変化にさらされている今、定期宅配サービス事業に長年携わってきたオイシックス・ラ・大地の阪下利久さんは、ネット検索の人気キーワードを調べることが、消費者の需要を知る早道だと指南しています。野菜に続いて、2回目は「畜産物」について考えます!


ポイント
・畜産品ならではの検索とは?
・人気料理にヒントあり
・「できあいの惣菜」だって家庭料理だ



畜産物にもビッグデータを活用しよう!



前回は、コロナ禍で農産物を売るためには、ある単語がGoogleでどれだけ検索されているかを調べることができる「グーグルトレンド(Google Trends)」を活用しようというお話をしてきました。


これは野菜などの農作物に限ったことではなく、輸入品が多く、外食のメニューで使われる機会が多い肉などの畜産物にも当てはまります。むしろ、家庭のニーズを探るうえでは、野菜とは違って「メニュー名」に注目してアプローチを考えた方が早道かもしれません。


「カレー」が家庭での最上位メニュー


畜産品を販売するうえで、メニューから考えたほうが良いのはなぜでしょうか?それはインターネット上で頻繁に検索される「ビッグワード」がヒントを与えてくれます。具体的にいうと、畜産品〜肉を使う家庭料理のうち、最も検索されるのは「カレー」で、ネット上では月間53万回も検索されるほど人気のメニューです。


レストランではなく、家庭で食べる場合でも、レシピに基づいて材料から作るより、現在は「できあい品」すなわち「総菜」を購入する傾向が年々強くなっています。

スーパーマーケットでは今やルウよりもレトルトカレーの売り場の方が大きい
スーパーマーケットでは今やルウよりもレトルトカレーの売り場の方が大きい

レトルトがルウを超えた!



実際、2017年には、「レトルトカレー」が「カレールウ」の市場規模を超えています。コロナ禍で内食傾向が強まった2020年は、減少を続けていたルウ市場もプラスに転じ、レトルトカレーと共に成長しましたが、今後もこのトレンドは変わらないでしょう。


レトルトカレー市場は今や、大手メーカーだけでなく、地域の素材を生かしたご当地カレーなども多数登場し、人気を集めていますから、この流れに乗らない手はありません。ご当地カレーに参入する企業が増えている背景にはこうした理由がありますが、コロナ禍であっても、家庭で地方の味を食べることができるのは、消費者にとってありがたいことです。

ご当地カレーのレトルト商品を扱う自動販売機
ご当地カレーのレトルト商品を扱う自動販売機(編集部撮影)


家庭料理定番の御三家は「ハンバーグ」「生姜焼」



つぎに家庭用市場で人気を集めているのが、「ハンバーグ」で、1カ月に44万回も検索されています。実はハンバーグを家庭で作るのは、意外と敷居が高く、手間もかかるメニューです。そのため、昔から大手メーカーが競うように人気商品を開発し、スーパーマーケットの総菜売り場にも、必ずさまざまな味や具材の商品があります。


消費者の健康志向が強く、野菜や豆腐入りのハンバーグが人気になっていますから、原価に厳しい生産者には追い風が吹いています。確実にニーズがあるのですから、積極的に参入するとよいでしょう。


カレー(青)に次いで、ハンバーグ(赤)、生姜焼き(黄)が人気
「カレー(青)」に次いで、「ハンバーグ(赤)」「生姜焼き(黄)」が人気

「生姜焼き」か「しょうが焼き」か?



続いて市場規模が大きいのが「生姜焼き」で、検索数は24万回/月。カレーやハンバーグとは異なり、材料は豚肉に限られます。焼くだけのメニューなので、失敗も少ないため家庭で人気ですが、成功するには素材の味を生かすタレが重要でしょう。豚肉をタレに漬け込んだものや、すでに焼いてある商品を開発すると、可能性がありそうです。


グーグルトレンドの検索時に注意すべきは、漢字と仮名のどちらがより一般に認知されているかという点です。家庭料理では最近、「しょうが焼き」より「生姜焼き」の認知が高くなってきています。ここが外食業界とは違うのです。


同じ料理でも「生姜焼き」と「しょうが焼き」のどちらが多く検索されているかを示すグラフ
同じ料理でも「生姜焼き」と「しょうが焼き」のどちらが多く検索されているかを示すグラフ

唐揚げテイクアウト店に学べ!



さらに続くのが「唐揚げ」で、月間19.6万回検索されています。現在は「テイクアウト唐揚げ」ブームで、広さ5~10坪ほどの店が全国に激増中です。参入のしやすさと「総菜化」の時代にマッチした結果と言えるでしょう。


テイクアウト専門の唐揚げ店が大人気だ(東京・浅草で撮影)
テイクアウト専門の唐揚げ店が大人気だ(東京・浅草で撮影)

何より、唐揚げのテイクアウト店から学びたいのが「ハード」の部分です。スーパーの駐車場の隣に小規模店を出して成功する事例が増えています。これはカレー、ハンバーグ、生姜焼きでも、同じことが言えますから、新規参入は早いもの勝ちと言えそうです。


この分野は探せばまだまだありますが、日ごろからスーパーの総菜売り場を訪れ、何が売れているかよく見極めることが大事です。唐揚げにしても、たとえばタルタルソースの有無で違ってきますし、こういったソース類だけで成り立っている会社もありますから、収益性の高いオリジナル商品を生むポイントまで考えて商品開発につなげたいものです。

テイクアウト専門の唐揚げ店が大人気だ(東京・浅草で撮影)
テイクアウト専門の唐揚げ店が大人気だ(東京・浅草で撮影)


執筆者のプロフィール
阪下 利久(さかした・りきゅう)/オイシックス・ラ・大地株式会社商品本部技術開発部門リーダー◎青山学院大学経済学部卒業後、定期宅配サービスの「らでぃっしゅぼーや㈱」を経て、「オイシックス㈱」で青果開発マネージャー、技術開発担当、海外担当を歴任。有機・特別栽培、JGAPを中心とした農産物流通全般に26年携わる。

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