ビワは追熟すべき？収穫の目安はどこでみる？

ビワは収穫後の追熟はしません。成熟果の見極めは果皮の着色度で！

ビワ果実の追熟について

みかんや柿、ぶどうや梨など多くの果実は樹上で果実が成熟し、それを収穫します。

一方、西洋ナシやキウイフルーツ、バナナなどは通常は樹上では完全に成熟しないので、収穫後に成熟させます。

これを追熟といいますが、ビワは前者の果樹のグループにあてはまるので、収穫後の追熟は行いません。

ビワ果実の着色、成熟の要素

ビワの果実は、完全着色期の15〜20日前になると、果皮の緑色が次第に淡くなっていきます。

これは、果皮中の葉緑色素が徐々に破壊され、消滅していくためです。

葉緑素の破壊は、この頃果実に生成されるエチレンの作用によるもので、さらにエチレンは果肉を軟化させる働きもあります。

次いで果実は次第に黄色味を帯びて、やがて橙黄色になり、多汁となって果肉が軟化して収穫期を迎えます。

果実が着色し成熟するためには日照がとても大切ですが、同時に温度、さらに果肉中に一定量以上の炭水化物が蓄積することが重要です。

ハウス栽培では果実の発育期の温度を高めれば成熟期が促進しますが、高温にしすぎると果実が発育不良のまま着色してしまいます。

このように、ビワ果実の成熟や着色には温度が重要な要素であり、品種固有の積算温度があると考えられます。

日照はもちろんのこと、葉の光合成を通じて果実の炭水化物濃度を高め、それが成熟の条件を作るというように、間接的な働きもポイントになります。

ビワの成熟果収穫適期

ビワの収穫時期は、果皮の着色度によって判断します。

ビワ果実の色素はカロテノイド（カロチノイド）で、この色素の発現には光が密接な関係をもちます。

樹冠内では日当たりが良い部位ほど着色が早く、色も濃くなります。

着色度は果実の成熟と密接な関係がありますが、真の成熟度とは必ずしも一致しないともいわれます。

酸の多い品種の、特に日当たりの良い部位の果実では、収穫適期は完全着色以後のこともあります。

対して樹冠内部や下枝に着生する果実は、着色度の割に内容の成熟が進んでいることもあります。

実際の収穫では、初期収穫果はやや未熟なものが混ざり、後期収穫果はほとんど過熟果ということもあります。

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「ビワの収穫に適した時期はいつですか？」