技能実習生を受け入れ申請してから入国までかかる期間は？

YUIME Japan編集部 / 2024.01.04

働き手

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繁忙期に人が雇えるか毎年不安に思いながらも、なんとか近所の方々のお手伝いで収穫を行ってきた家族経営の農家です。

しかし地域の高齢化も進み、年々人手の確保が難しくなってきており、いよいよ外国人技能実習生の受け入れを考えてみようか、という話になっています。

彼らを受け入れ申請してから実際に働いてもらえるようになるまでに、だいたいどれくらいの期間がかかりますか？

制度が変わるようなことをニュースで見ましたが、現在の状況を教えてください。

堀口健治

早稲田大学名誉教授

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技能実習生を受け入れる際、申請から入国まで最低でも半年は必要

外国人技能実習生が入国するまでの期間

技能実習制度には「企業単独型」と「団体監理型」の2種類があり、外国人技能生を受け入れる企業はどちらかの方法を選択する必要があります。

現状では、90％以上の方が「団体監理型」を利用して、技能実習生の受け入れを行っているようです。

また「団体監理型」は、監理団体への加盟など必要な手続きが多く、技能実習生を入国させるまでには約半年〜1年近くかかることが一般的です。

外国人技能実習生の受け入れまでの流れ（団体監理型の場合）

団体監理型で技能実習生を受け入れる際の流れは、一般的に以下の通りです。

1、監理団体と契約する

対応可能な地域、職種、送り出し国、募集人数などを確認し、申請します。

2、募集をかけ、候補者の中から採用者を決定する

監理団体を通じて、採用希望国の送り出し機関へ求人を申請します。

条件に合った候補者と面談を行い、選抜します。

昨今ではWeb面接が主流です。最近は現地面接が復活し、熱心なの所では、採用が決まった出身の家の両親に会いに行くところもあります。定着に非常に有益です。

3、関係各所へ書類等を提出し、手続きを行う

外国人実習機構へ技能実習計画認定の申請、出入国管理庁へ在留資格認定証明書の交付申請、在送り出し国日本大使館へ査証（ビザ）の申請が必要です。

募集から面接までは1か月程度ですが、技能実習生を採用するための書類作成や提出、ビザの申請と認定、そして入国までに約半年かかります。

この間、現地の送り出し団体の下で、合宿研修等の形で、日本語研修が主になりますが、さらに日本での仕組みや常識の勉強を熱心にやってもらいます。

この間の日本側の負担もあります。この研修は、日本で定着するために極めて大事です。

4、受け入れの準備を行う

受け入れ企業は、技能実習生が入国するまでに技能実習責任者・技能実習指導員・生活指導員の選任や住居の手配、社会保険の加入手続きなどを行います。

技能実習責任者や技能実習指導員についてはこちらをご覧ください
「「技能実習責任者」の役割とは？農業・漁業分野でおさえておきたいポイント」
「技能実習責任者講習は誰でも受けられる？」
「技能実習実施者の受け入れ要件にある、指導員について教えて」

5、入国後研修（1か月）

技能実習生は、入国後すぐには実務を始められません。まず入国後研修を受け、日本生活における文化や知識、日本語などについて学びます。

6、実務開始

研修を終えたら、いよいよ実務開始です。

技能実習生を受け入れられる期間についてはこちらをご覧ください
「技能実習生の受け入れ可能期間は？10年間受け入れることは可能ですか？」

外国人技能実習生を受け入れる企業が知っておきたいポイント

地方自治体によっては、外国人採用を応援する手段として助成金制度が設けられています。特に農業分野で技能実習生を受け入れる場合は、地域の管轄部署に問い合わせてみましょう。

また技能実習生の在留期間は最長5年となっていますが、実習期間終了後も「特定技能」に移行すれば、そのまま働き続けることが可能です。

技能実習生を受け入れる企業は、「技能実習制度」に加えて「特定技能制度」に関する知識もあるとよいでしょう。

なお、新制度の議論により、仕組みが変わることが考えられるので、情報を絶えず集め、受け入れ監理団体と情報交換が大事です。

特定技能制度と技能実習制度の違いについてはこちらをご覧ください
「特定技能制度と技能実習制度の違いを教えてください」