アスパラガスの根株を育てる方法は？

アスパラガスの根の貯蔵養分量を最大限にするよう管理しましょう

アスパラガスの根株から芽が出る仕組み

根株を育てるポイントは、貯蔵根をしっかり張らせることです。

アスパラガスの根の約7割は地表から30cmまでにあるため、土づくりが重要になります。

アスパラガスの根っこは地下茎という地上と地下をつなぐ器官を基盤として成長していきます。

地下茎の先端にりん芽群（りん芽と側芽が密集するところ）を作りながら大きくなり、貯蔵根が伸びるのに合わせて、りん芽群も急速に大きくなります。

若茎（芽）はりん芽群から発生しますが、りん芽群の成長は地上に伸びた若茎を収穫することで促されます。

若茎が収穫されると、新たな芽を出そうとして地下茎が伸びます。その結果、貯蔵根の発生も促されることになります。

アスパラガスの根株の植え付け方

直接種子をまくと発芽や生育が不揃いになりやすいため、ポリポットやセルトレイで育苗した苗を畑に植え付けるのが一般的です。

セルトレイを使って育苗する場合には、機械で植え付けることができるため、保水性や排水性がよく、軽くて苗が抜けやすい培土を使用しましょう。

ポリポットと比べると、セルトレイは初期の生育がゆっくりで、植え付けに向く苗になるのに75〜90日ほどかかります（ポリポットでの育苗は播種後60〜80日）。

植え付ける畝（畝）は90〜120cmの平畝にし、マルチをかけてから植え付けましょう。株間は30〜45cmほど間隔を開けます。

植え付けた後は、活着を促すために、たっぷりと水やりを行いましょう。

植え付ける深さは5cm程度に深く植え、倒伏と乾燥を防ぎます。

植え付け後の根株の管理

植え付け後は、雑草と病害虫の防除、養成する茎の管理が主な作業になります。

養成する茎が成長し、茎葉が繁茂しすぎたり、倒伏したりすると、風の通りが悪くなって病害虫が発生しやすくなります。

また、太陽の光も十分に受けられなくなるため、光合成が抑制されて、生育も悪くなります。

そのため、1年目から生えてくる茎を間引いたり、茎の下部の枝葉を整理することが重要です。

1年目の株は多年株（1年以上生育した株）に比べて病害虫の発生は少ないです。

病害虫対策としては薬剤を使うほかに、茎を間引いたり、茎の下部の枝葉を払って風通しをよくしたり、敷きわらを敷いて雨のはね上がりを防ぐ方法があります。

雑草対策として、畝の表面や畝の角の部分を、堆肥や腐熟したもみ殻などで3〜5cm程度覆うとよいでしょう。

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